湿気と寒さと膝痛の関係

湿気と寒さと膝痛の関係

膝の痛みは腰痛や腹痛よりも体幹から離れている痛みなので、膝痛経験のない方からすると軽く思われがちですが、痛みのせいで活動量や移動範囲の制限が生じるため生活の質には大きく影響します。腰や膝といった関節の痛みは加齢による影響もありますが、実は寒さや湿度によっても大きく影響を受ける痛みです。膝痛は寒さと湿度で悪化しやすいため梅雨の季節や低気圧(雨や雪)の時は注意が必要です。

<古くから伝わる補陽薬の代表格 鹿茸>
鹿茸(ろくじょう)は骨に栄養を送る働き、身体を温める働きを高める代表的な生薬です。
加齢に伴う低体温や骨密度低下、関節痛などあらゆる不調を改善するために用いられてきました。2000年以上前から権力者が不老長寿のために独占してきた歴史あるお薬、それが高貴薬であり、その一つが鹿茸です。鹿茸は補腎薬といって、腎の働きを高めるお薬です。

<老化による身体の変化>
老化には「腎精(じんせい)」が大きく関わっています。「肝腎要(かんじんかなめ)」というように生命維持にとって肝と腎の働きがとても重要です。加齢によって影響を受けるのもこの二つであり、特に腎の衰えは深刻な問題です。はじめにも説明したように膝痛は湿気と寒さの影響を受けて悪化します。湿気が多くなると身体に余計な水が残りやすくなります。腎は全身の水分代謝を司っていますので、腎の働きが低下すると身体に余計な水が残りやすくなり湿気の影響を受けやすくなります。また、身体を温める「陽気」は腎に蓄えられていると考えられており、腎の働きが健全であることは低体温にならないためにも重要です。加齢とともに膝痛が起こりやすくなる原因には「腎の衰え」の影響が大きいのです。

<水分代謝を高める素材>
生薬では鹿茸が補腎の働きによって水分代謝を高めるとご紹介しました。もっと身近な素材としては「ヨクイニン」があります。雑穀としても知られており、ハト麦という名前で知っている方も多いと思います。利水薬の一つであり、身体に溜まった余計な水を外に出す働きがあります。特に皮膚表面の水分代謝に長けているため、水いぼなどの肌トラブルや美容でも注目されている素材です。腎の衰え、加齢の影響を感じてきたら鹿茸のような補腎薬が大切ですが、合わせてヨクイニンのような水分代謝をサポートしてくれる素材も治療スピードをあげるのに役立ちます。

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