


十全大補湯の効果はすごい?効果が出るまでの時間や副作用を解説

忙しい毎日を送っていると、疲労の蓄積や運動不足などによって体力が低下することがあります。また、メンタル面においてもストレスが蓄積し自律神経に不調をきたすこともあるでしょう。
そのようなときにおすすめしたいのが、十全大補湯とよばれる漢方薬です。十全大補湯にはどのような効果があるのか、効果が現れるまでの時間や気になる副作用、手に入れるための方法などもあわせてご紹介します。
目次
十全大補湯とは
はじめに、十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)とはどういった漢方薬なのか、主な成分や働きなど基本的な内容をご紹介しましょう。
十全大補湯の主な成分
十全大補湯はその名の通り、10の生薬から成る漢方薬であり、主に以下の生薬が配合されています。
- ①黄耆(オウギ)
- ②桂皮(ケイヒ)
- ③地黄(ジオウ)
- ④芍薬(シャクヤク)
- ⑤蒼朮(ソウジュツ)
- ⑥川芎(センキュウ)
- ⑦当帰(トウキ)
- ⑧人参(ニンジン)
- ⑨茯苓(ブクリョウ)
- ⑩甘草(カンゾウ)
なお、製品によっては、上記のうち蒼朮の代わりに白朮(ビャクジュツ)が用いられることもあります。
十全大補湯の働き
漢方の世界では「気・血・水」の3要素がバランスよく作用することで体の機能を維持していると考えられています。
漢方薬のなかには、たとえば気の不調を改善するものもあれば、血や水の不調を改善するものもあります。
十全大補湯は10の生薬がバランスよく配合されていることから、気および血の不調を改善する効果が見込めます。
特に病気やケガなどによって体力が低下している方や、運動不足、日々の多忙な生活によって気力・体力ともに消耗している方などに最適で、継続的に服用し続けることで元気を取り戻せる可能性があります。
十全大補湯が自律神経に効く理由
十全大補湯を一言で表すとすれば、「消耗した体力および気力を回復させる漢方薬」といえるでしょう。
気力ということはメンタル面の不調にも効果が期待でき、特に自律神経を整え良好な状態を維持する効果も見込めるのです。
自律神経の不調はさまざまなことが要因となることが多いですが、主にストレスが原因で身体にまで影響がおよび、胃腸虚弱や貧血、めまいなどの症状が現れることがあります。
十全大補湯には、血行を改善する当帰や川芎が含まれており、貧血を改善する効果が見込めます。また、体力が低下していくとストレスに弱くなる傾向もありますが、地黄や人参、黄耆には滋養強壮効果があり体力の回復をサポートします。
このように、さまざまな生薬がバランスよく配合されていることで、十全大補湯は自律神経の不調を改善させる効果が見込めるのです。
十全大補湯はどんな効果がある?
多様な生薬によって幅広い効果が期待できる十全大補湯ですが、上記で紹介したもの以外にどういった効果が見込めるのでしょうか。
抗うつ
強いストレスが長期間にわたって続いたり、精神的に大きなダメージを受ける出来事があったりすると、うつ状態になることがあります。
うつ状態を改善するためにはストレスの原因を取り除くことが基本となりますが、それとあわせて薬物による症状緩和や治療も行われます。
上記で紹介した通り、十全大補湯には自律神経の不調を改善する効果があるため、抗うつ剤とあわせて「補気剤」として十全大補湯が処方されることもあります。
ダイエット
十全大補湯に含まれる生薬には体温の上昇や冷え性の改善といった代謝を上げる効能もあります。これにより、適度な運動や食生活の改善を図ることで、代謝を助け効率よく痩せられる可能性もあるでしょう。
ただし、十全大補湯そのものにはダイエット効果があるわけではなく、あくまでも代謝を助けるサポート的な位置にあるため、運動や食事管理は必須です。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎を発症すると、皮膚に赤みが出て強烈なかゆみを感じることも多く、皮膚がつねに荒れた状態になります。
皮膚の新陳代謝を促進し早期回復につなげるために、十全大補湯が処方されることもあります。
更年期障害
自律神経のバランスが崩れることで更年期障害を発症することも多く、汗の増加や手足の冷え、精神面の不安定といった症状をきたすことがあります。
十全大補湯は自律神経のバランスを整える効果があることから、更年期障害を緩和するために処方されることもあるようです。
十全大補湯の即効性や効果が出るまでの時間
十全大補湯をはじめとした漢方薬の多くは、効果が出るまでにある程度の時間を要し、即効性が見込めるものではありません。
漢方薬の種類やその人の体質、症状などによっても効果が出るまでの期間は異なります。
もし、症状が深刻で今すぐに緩和させたいという場合には、漢方薬以外の薬も選択肢に含めて考える必要があるため、医療機関を受診し医師に相談してみましょう。
十全大補湯の副作用
漢方薬は基本的に副作用が少なく、西洋薬に比べると健康リスクは低いとされています。
しかし、すべての人にとって安全とは限らず、稀に以下のような副作用が現れることもあります。
- ①胃もたれ・吐き気
- ②赤み・発疹
- ③かゆみ
- ④嘔吐
- ⑤下痢
- ⑥食欲不振
- ⑦蕁麻疹
万が一、上記のような症状が現れた場合、速やかに服用を中止し医師の診察を受けるようにしましょう。
十全大補湯と他の漢方薬の違い
十全大補湯と似た効能をもつ漢方薬はほかにも存在します。それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
補中益気湯との違い
補中益気湯は人参(ニンジン)、蒼朮(ソウジュツ)、黄耆(オウギ)、当帰(トウキ)、陳皮(チンピ)、大棗(タイソウ)、柴胡(サイコ)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ)、升麻(ショウマ)が配合された漢方薬です。
体力および気力を回復する効果は十全大補湯と共通していますが、主に胃腸など消化器官が弱っている方に処方されることが多いです。
人参養栄湯との違い
人参養栄湯は、人参(ニンジン)、当帰(トウキ)、芍薬(シャクヤク)、地黄(ジオウ)、白朮(ビャクジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、桂皮(ケイヒ)などが配合された漢方薬です。
主に体力の低下が見られる場合に処方されることが多く、貧血や食欲不振などを改善する効果があります。
十全大補湯を処方してもらうためには
十全大補湯は処方薬はもちろん市販薬としても販売されており、さまざまな方法で入手できます。
ドラッグストアや薬局で購入
市販薬を手に入れる場合にはドラッグストアや薬局で購入します。
顆粒や錠剤などさまざまな製品があるため、好みに応じて飲みやすい製品を選べます。また、処方薬とは異なり医療機関を受診する必要がないため、手軽に入手できるのも市販薬のメリットといえるでしょう。
ただし、処方薬とは異なり健康保険が適用されないため、市販薬のコストは割高になる傾向があります。
医療機関で処方してもらう
処方薬を入手するためには、医療機関を受診しなければならず手間がかかります。
一方、健康保険の適用となるため市販薬と比べて安価なほか、医師の診察を受けることで十全大補湯よりも適した薬を処方してもらえる可能性もあるでしょう。
運龍堂は症状に合わせたオーダーメイドの漢方薬を提供
十全大補湯に限らず、市販薬として販売されている漢方薬を探しているのになかなか見つからないケースも少なくありません。
もっとも確実な方法は医療機関を受診し処方してもらうことですが、仕事が忙しく時間が確保できないということも多いでしょう。
そのような場合には、漢方薬専門の薬局に相談してみることがおすすめです。
たとえば、宮城県仙台市にある運龍堂では、お客様一人ひとりの体調や悩みを丁寧にヒアリングし、それに合った生薬を組み合わせて漢方薬として販売しています。
遠方で来店が難しい場合にはLINEやZoomでの問診にも対応しており、オンラインで専門の薬剤師とコミュニケーションがとれます。もちろん、相談後はそのまま漢方薬をオーダーし、宅配便で送ってもらうこともできます。
まとめ
十全大補湯には10の生薬が配合されており、身体的な不調はもちろんメンタル面の不調も改善してくれる漢方薬です。
特に、病気やケガの治療によって長期間入院を余儀なくされ、体力が低下してしまった人や、仕事やプライベートが忙しく疲労が溜まっている人、ストレスが原因で自律神経に不調をきたした人などに特におすすめです。
十全大補湯を販売しているお店がなかなか見つからず苦労している方は、オンラインでの問診とオーダーメイドに対応した運龍堂に一度ご相談ください。


