2021/05/05

腎炎・ネフローゼ

腎炎というのは、様々な原因で腎臓の糸球体などに炎症が起こるもので、
急性腎炎と慢性腎炎がある。急性腎炎は、多くの場合、扁桃腺炎や咽頭炎、
鼻炎などがきっかけで起こる。これらの疾患の時に起こる体内の免疫反応が
腎臓に障害を与えてしまうことがあり、腎炎が発生する。急性腎炎になると、
まぶたや手足のむくみ、めまい、動悸、頭痛、息切れなどの症状が見られる。
一方、慢性腎炎は尿検査で蛋白尿や血尿が1年以上続いているもので、病状が
進行しないものや、腎機能が徐々に低下していくものなど、様々なタイプがある。
慢性腎炎では、急性腎炎のような症状が見られる場合もあるが、無症状の場合も
少なくない。その他、ネフローゼ症候群という慢性腎炎に似た腎障害がある。
ネフローゼ症候群は高度な蛋白尿と全身のむくみなどが現れるもので、
主に糸球体の障害で起こる。

腎臓は炎症などで一度破壊されると元に戻すのは用意ではないため、腎炎や
ネフローゼの治療は即効的で作用が強力な西洋薬を主力とする必要がある。
西洋薬としてステロイド剤が多用されており、優れた効果を発揮する。
ただし、ステロイド剤は出来るだけ使用量と使用期間を減らす必要があり、
この場合、漢方の併用が有効となる。さらに漢方薬は急性腎炎の予防にも効果的である。

◎補助的:ステロイド剤に併用することで、ステロイド剤の使用量を減らす事が出来る
→小柴胡湯(中間証)、柴苓湯(中間証)

◎再発防止:ステロイド剤による治療が成功した後に、蛋白尿や腎炎の再発を抑える
→小柴胡湯(中間証)、柴苓湯(中間証)、六味地黄丸(中間証)、補中益気湯(虚証)

◎予防的使用:年中かぜを引き易く、よく熱を出すような子供の急性腎炎を予防する
→葛根湯(実証)、小柴胡湯(中間証)、小建中湯(虚証)、柴胡清肝湯(虚証)

◎補助的:腎不全患者の透析の導入を遅らせる
→温脾湯(虚証)

◎補助的:透析の副作用を軽減する
→人参湯(虚証)

電話相談

メール相談

LINE相談

投稿日:2021.05.05/更新日:2021.05.05

腎炎・ネフローゼ

腎炎というのは、様々な原因で腎臓の糸球体などに炎症が起こるもので、
急性腎炎と慢性腎炎がある。急性腎炎は、多くの場合、扁桃腺炎や咽頭炎、
鼻炎などがきっかけで起こる。これらの疾患の時に起こる体内の免疫反応が
腎臓に障害を与えてしまうことがあり、腎炎が発生する。急性腎炎になると、
まぶたや手足のむくみ、めまい、動悸、頭痛、息切れなどの症状が見られる。
一方、慢性腎炎は尿検査で蛋白尿や血尿が1年以上続いているもので、病状が
進行しないものや、腎機能が徐々に低下していくものなど、様々なタイプがある。
慢性腎炎では、急性腎炎のような症状が見られる場合もあるが、無症状の場合も
少なくない。その他、ネフローゼ症候群という慢性腎炎に似た腎障害がある。
ネフローゼ症候群は高度な蛋白尿と全身のむくみなどが現れるもので、
主に糸球体の障害で起こる。

腎臓は炎症などで一度破壊されると元に戻すのは用意ではないため、腎炎や
ネフローゼの治療は即効的で作用が強力な西洋薬を主力とする必要がある。
西洋薬としてステロイド剤が多用されており、優れた効果を発揮する。
ただし、ステロイド剤は出来るだけ使用量と使用期間を減らす必要があり、
この場合、漢方の併用が有効となる。さらに漢方薬は急性腎炎の予防にも効果的である。

◎補助的:ステロイド剤に併用することで、ステロイド剤の使用量を減らす事が出来る
→小柴胡湯(中間証)、柴苓湯(中間証)

◎再発防止:ステロイド剤による治療が成功した後に、蛋白尿や腎炎の再発を抑える
→小柴胡湯(中間証)、柴苓湯(中間証)、六味地黄丸(中間証)、補中益気湯(虚証)

◎予防的使用:年中かぜを引き易く、よく熱を出すような子供の急性腎炎を予防する
→葛根湯(実証)、小柴胡湯(中間証)、小建中湯(虚証)、柴胡清肝湯(虚証)

◎補助的:腎不全患者の透析の導入を遅らせる
→温脾湯(虚証)

◎補助的:透析の副作用を軽減する
→人参湯(虚証)

電話相談

メール相談

LINE相談