投稿日:2019.04.03/更新日:2020.03.06

4月3日は「4(シ)3(ミ)の日」 漢方と紫外線(UV)対策

4月3日は「4(シ)3(ミ)の日」ということで紫外線(UV)対策についてお伝えします。本格的なUVケアは夏が本番と思っている方も多いと思います。しかし、春でも意外と強く紫外線を浴びていますのできちんとケアすることが光老化(ひかりろうか)の予防には大切です。夏と違って日差しの暑さが少ないため、紫外線が弱いと感じるかもしれませんが、実は日光の温かさは赤外線を感じています。紫外線は感じることがないため、暑さを基準にはできません。始めは一般的な紫外線のお話をしていき、最後は漢方でできるお肌のケアについてご紹介します。

<紫外線(UV)の人体への影響>
UVにも種類がありますが、有害性で考えた場合UV-Bが問題となってきます。紫外線を浴びすぎることで急性症状として日焼け(サンバーン、サンタン)、紫外線角膜炎(雪目)、免疫機能低下、慢性症状として皮膚であればシワ、シミ、良性腫瘍、前がん症(日光角化症、悪性黒子)、皮膚がん、目であれば白内障、翼状片などの原因になります。白内障は加齢による影響も大きいですが、原因も複数明らかとされていますのでまた別の機会に詳しく解説していきます。短時間の日光ばく露は活性型のビタミンDの形成などに必要ですが、浴びすぎは危険です。

<UVの有害性の指標>
気象庁で公開されている全国の紫外線の強さ(UVインデックス)をチェックすることで対策も立てやすくなります。UVインデックスはWHOが定めたUVの強さを危険性の高さごとにランク分けした数値です。この数値が大きいほど危険性が高くなります。

気象庁  紫外線情報分布図 より

<年間のUVばく露量の変化>
UVのばく露量は冬に少なく、夏に多いというのは理解に難しくないと思います。意外なのは春や秋でもUVを無視できないということです。4~9月で年間の70~80%のばく露量を占めます。1日の中で見ると10~14時の間が1日の60%(夏)、75%(冬)となっています。したがって、お花見など外出時間の増えるこの季節からUVケアが大切であり、ばく露量の多い時間は特に対策が必要になります。

季節別紫外線照射量と年間照射量に占める割合 
環境省「紫外線環境保健マニュアル」より

<日常生活での対策>
日光が強い日は帽子やサングラスを使用する方もいらっしゃると思いますが、帽子では20%、顔にフィットしたサングラスでは90%ほどUVのばく露から目を守ることができます。生活上の工夫としては下記にまとめます。
1、ばく露量の多い時間帯は外出を控える。
2、日陰を利用する。
3、日傘、帽子を使う。
4、衣服で覆う。
5、サングラスを使用する。
6、日焼け止めを使用する。

<漢方でお肌のケア>
肌のケアに用いる漢方処方はいくつかありますのでご紹介します。まずは身体の健康を考えた際には血流の良し悪しがとても大切になります。お肌のケアを考えたときも当然ながら血行促進の漢方薬が役に立ちます。実際に20日ほどの服用で肌年齢が大きく若返るデータが得られている処方もあります。それだけ肌年齢には血流の影響が大きいということです。一言で血流改善と言っても、人によって血流が悪くなっている原因(気虚?、血虚?、お血?、気滞?、水毒?・・・)が異なりますので漢方診断をしたうえでどの漢方薬が良いか選択するのが間違いありません。肝斑などのシミに関しては五臓の「肝(かん)」の関りが深いです。特に春は肝を養うことが大切な季節なので肝に良い漢方処方はUV対策から見ても一石二鳥になります。前日のブログでもご紹介しましたが、肝に良い素材は牛黄(ごおう)、サメの肝油(スクアレン)、田七人参(でんしちにんじん)などがあります。スクアレンに関してはスプレータイプのものもありますので、外用として肌ケアする場合はこちらがおすすめです。ほかにはライスパワーの化粧品やオゾンのチカラを利用した製品もありますので興味がありましたらご相談ください。

    この記事の監修薬剤師

    運龍堂 佐藤貴繁

    略歴

    1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
         北海道大学薬学部を卒業
    2003年 薬剤師免許を取得
    2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
         専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
    2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
    2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
    2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
    2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任

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    2019/04/03

    4月3日は「4(シ)3(ミ)の日」 漢方と紫外線(UV)対策

    4月3日は「4(シ)3(ミ)の日」ということで紫外線(UV)対策についてお伝えします。本格的なUVケアは夏が本番と思っている方も多いと思います。しかし、春でも意外と強く紫外線を浴びていますのできちんとケアすることが光老化(ひかりろうか)の予防には大切です。夏と違って日差しの暑さが少ないため、紫外線が弱いと感じるかもしれませんが、実は日光の温かさは赤外線を感じています。紫外線は感じることがないため、暑さを基準にはできません。始めは一般的な紫外線のお話をしていき、最後は漢方でできるお肌のケアについてご紹介します。

    <紫外線(UV)の人体への影響>
    UVにも種類がありますが、有害性で考えた場合UV-Bが問題となってきます。紫外線を浴びすぎることで急性症状として日焼け(サンバーン、サンタン)、紫外線角膜炎(雪目)、免疫機能低下、慢性症状として皮膚であればシワ、シミ、良性腫瘍、前がん症(日光角化症、悪性黒子)、皮膚がん、目であれば白内障、翼状片などの原因になります。白内障は加齢による影響も大きいですが、原因も複数明らかとされていますのでまた別の機会に詳しく解説していきます。短時間の日光ばく露は活性型のビタミンDの形成などに必要ですが、浴びすぎは危険です。

    <UVの有害性の指標>
    気象庁で公開されている全国の紫外線の強さ(UVインデックス)をチェックすることで対策も立てやすくなります。UVインデックスはWHOが定めたUVの強さを危険性の高さごとにランク分けした数値です。この数値が大きいほど危険性が高くなります。

    気象庁  紫外線情報分布図 より

    <年間のUVばく露量の変化>
    UVのばく露量は冬に少なく、夏に多いというのは理解に難しくないと思います。意外なのは春や秋でもUVを無視できないということです。4~9月で年間の70~80%のばく露量を占めます。1日の中で見ると10~14時の間が1日の60%(夏)、75%(冬)となっています。したがって、お花見など外出時間の増えるこの季節からUVケアが大切であり、ばく露量の多い時間は特に対策が必要になります。

    季節別紫外線照射量と年間照射量に占める割合 
    環境省「紫外線環境保健マニュアル」より

    <日常生活での対策>
    日光が強い日は帽子やサングラスを使用する方もいらっしゃると思いますが、帽子では20%、顔にフィットしたサングラスでは90%ほどUVのばく露から目を守ることができます。生活上の工夫としては下記にまとめます。
    1、ばく露量の多い時間帯は外出を控える。
    2、日陰を利用する。
    3、日傘、帽子を使う。
    4、衣服で覆う。
    5、サングラスを使用する。
    6、日焼け止めを使用する。

    <漢方でお肌のケア>
    肌のケアに用いる漢方処方はいくつかありますのでご紹介します。まずは身体の健康を考えた際には血流の良し悪しがとても大切になります。お肌のケアを考えたときも当然ながら血行促進の漢方薬が役に立ちます。実際に20日ほどの服用で肌年齢が大きく若返るデータが得られている処方もあります。それだけ肌年齢には血流の影響が大きいということです。一言で血流改善と言っても、人によって血流が悪くなっている原因(気虚?、血虚?、お血?、気滞?、水毒?・・・)が異なりますので漢方診断をしたうえでどの漢方薬が良いか選択するのが間違いありません。肝斑などのシミに関しては五臓の「肝(かん)」の関りが深いです。特に春は肝を養うことが大切な季節なので肝に良い漢方処方はUV対策から見ても一石二鳥になります。前日のブログでもご紹介しましたが、肝に良い素材は牛黄(ごおう)、サメの肝油(スクアレン)、田七人参(でんしちにんじん)などがあります。スクアレンに関してはスプレータイプのものもありますので、外用として肌ケアする場合はこちらがおすすめです。ほかにはライスパワーの化粧品やオゾンのチカラを利用した製品もありますので興味がありましたらご相談ください。

      この記事の監修薬剤師

      運龍堂 佐藤貴繁

      略歴

      1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
           北海道大学薬学部を卒業
      2003年 薬剤師免許を取得
      2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
           専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
      2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
      2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
      2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
      2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任

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