投稿日:2021.05.04/更新日:2021.06.04

肥満（ダイエット）

※2021年6月改定
【一般的な説明】

肥満症の多くは過食と運動不足が原因です。そして問題なのは、肥満の状態を長年放置すると
糖尿病、高血圧、心臓病、肝臓病、通風等様々な生活習慣病を引き起こすことです。
そのため、肥満自体も、そのものを病気の原因と考え、改善する必要があります。
この場合、西洋医学でも漢方医学でも、肥満の改善は、運動療法と食事療法が中心となります。

西洋医学の肥満治療薬は減食療法の補助的な役割を果たします。
（生活習慣病に対する治療薬は様々なお薬が存在しています。）

一方、漢方の場合は、減食療法に併用することで肥満に伴う様々な症状を改善したり、
体調を維持して色々な病気を予防する効果が得られます。

◎虚証
・防已黄耆湯、九味檳榔湯：色白で水太り。多汗で下肢のむくみ

◎実証
・防風通聖散：血色がよくて太鼓腹で、便秘やのぼせ
・大柴胡湯：みぞおちのつかえ、胸脇苦満感が強い
・桃核承気湯、通導散：固太りで、精神的に興奮しやすい、のぼせ
・大承気湯、大黄牡丹皮湯：便秘、腹部膨満が強く、精神症状を伴う

【運龍堂の実際の運用例】
肥満対策としては、その原因を取り除くことはしますが、やはり食事制限が中心となります。
原因として、代謝の低下があるので、代謝の改善として冷え性対策や血流改善などは重要です。

冷え性対策や血流改善は、健康維持の上で大変重要ですし、
漢方の得意分野ですが、肥満対策の結果は出にくいです。

理由としては、基礎代謝が上がっても、知らないうちに食べる量の増えてしまい、
結果、体重はほとんど減らないということが多いからです。

そのため、運龍堂では、ファスティング（植物発酵ドリンクを使用した断食）を
推奨しています。

ファスティングの詳細はこちら。

ファスティングをすることで、体重をコントロール出来ます。
加えて、腸内環境が改善するため、漢方の効き方が良くなる場合も多いです。

例えば、睡眠を改善する漢方薬があまり効かない方が
ファスティング後に同じ漢方薬を服用すること、かなり効き方が
良くなった例も多くあります。

もちろん、冷え性や血流悪化の症状があれば、改善しますが、
これまでお話しした通り、肥満対策としてはファスティングが有効です。

なお、最近ダイエットで汎用される防風通聖散ですが、
運龍堂では、あまり使用しません。

その理由ですが、防風通聖散には薄荷が入っており、
皮膚の表面を冷やしてしまうからです。
暑い時期や、暑がりで汗の量が多い方であれば、まだ良いかもしれませんが、
冷え性やクーラー負けをする方は、使用を避けた方が良いです。

皮膚からの熱の循環が悪化し、病気になりやすくなります。