【YouTube】むくみ、だるい、頭痛、記憶力の低下は腎臓が原因!?特に冬に要注意!
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<むくみ、だるい、頭痛、記憶力の低下は腎臓が原因!?特に冬に要注意!>
私たちの身体を支えている五臓(肝・心・脾・肺・腎)の働きはそれぞれの季節と密接に関わっています。
冬は五臓のうち「腎」の機能が盛んになります。
冬は飲食物から作ったエネルギーを貯蔵するために腎の働きが活発になります。
最後までご覧いただくと、冬に行われる身体の働き(エネルギーを貯蔵して、春・夏の活動に備えること)を最大限に引き出す方法がわかります。
来年の活動を最高のものにしていくためにはこの冬の過ごし方がとても大切ですので、ぜひ最後までご覧いただき健康に役立てていただければと思います。
まずは季節の特徴からお話します。
冬は身体を養うのに一番良い季節といわれています。陰と陽の関係でいくと、春から夏にかけて内側から外側に発散していくエネルギーが大きくなり、反対に秋から冬にかけては外側から内側に向けて貯蔵されていくエネルギーが大きくなります。
これは自然法則であり、避けることができません。
感覚的にもわかると思いますが、ほかの季節に比べて寒い冬は外に出て活動するのが億劫になるかと思います。
このことからも冬は暖かい室内でゆったりと過ごし、春からの活動に備えて身体を養い、滋養強壮すべき季節であることがわかります。
実際、野生動物は、冬眠するものも多いです。
冬に身体を養い春からの季節に備えることができなければ、冬が明けていよいよ活動するぞという時に体調を崩してしまったり、活動の質が下がってしまいます。
はじめにお話したように冬に活発になる五臓は「腎」です。
腎が身体にエネルギーを貯蔵してくれる五臓です。
ここからは腎について簡単にお話します。
腎の主な働きは「精」と関わっています。
両親から授かった「精」は腎に貯蔵されており、これは身体の健康の源になっています。
「腎」は現代医学でいうところの腎臓や副腎の働きに関わっています。
これは尿を作って排泄するという水分代謝を行う腎臓、それから身体に必要なホルモンを作る副腎の働きに該当します。
従って腎が弱くなると成長発育が遅くなったり、老化や記憶力の低下が早まったり、不妊症・不育症・生理不順、呼吸・尿・便の異常などが現れてしまいます。
人生は腎の盛衰と言われており、その腎が大きく影響を受ける冬の過ごし方がどれだけ大切かご理解いただけたと思います。
では、冬にこの「腎」の働きを最大限に高めるため、何をすれば良いのかお話します。
一つ目。
冬の養生でもありますが、早く寝て、遅く起きる、太陽が昇ってから起きるというように陰陽とバランスをとるために睡眠時間を長めにします。冬は日照時間が少ないため、活動時間も少なくなるのが自然の摂理です。休む時間を増やしましょう。
2つ目。
水の臓である「腎」は温めると水を主る働きが良くなります。
五行の関係からすると腎は水に属し、冬に通じています。
「陽」は働きを意味し、腎の働きである「腎陽」をよくするためには暖かい環境が必要です。
寒さに負けて冷え性が強まる季節ではありますが、身体を冷やさない、腎を冷やさないことが大切です。
冒頭でお話した水毒がなぜいけないのか、それについてお話しします。
水毒というのは身体の必要なところに水分が無く、不必要なところに水分が溜まっている状態を言います。
日本では多くの場合、余計な水分を溜め込んでいることが多いです。
水毒の症状としては「身体がむくみやすい、いつも身体が重いと感じる、ズキンズキンと頭が痛む、乗り物酔いしやすい、回転性のめまいや立ちくらみがする、水様の鼻水が出る、泡のような痰が出る、悪心・嘔吐がある、お腹がグルグルと鳴る、水の様な下痢をよくする、尿量が多いような気がする、喉が渇きやすい、汗をかきやすい・寝汗がある」などがあります。
もしこれらの症状がある場合は特に要注意です。
場合によっては舌がむくみ、舌の両脇に歯形がついてしまっている人もいますので、鏡でチェックしてみてください。
水分代謝を主る腎は水毒の影響を大きく受けてしまいます。また、腎の働きの低下も水毒を招いてしまいます。
身体の必要なところに必要な水分が届いていない場合、乾燥が強まる冬は特に不調が強くなります。
余計な水分が溜まっている場合は溜まっている水が保冷剤となり、冬の寒さの影
響を大きく受けて身体を強く冷やしてしまいます。
余計な水が溜まっているだけでもそれを処理しなければいけない腎に負担がかかります。
そこに冬の寒さが加わってしまうと、腎が余計に冷やされ、腎の働きの低下を招いてしまいます。
ここまでお話してきたように、冬は身体を養い、春夏の季節の活動に向けてエネルギーを蓄える必要があります。
そのエネルギーを身体に蓄える働きは腎にあり、冬は腎が最も活発になる季節です。
しかし、水毒があることで冬に必要な腎の働きを妨げることとなり、冬にやらなければいけない身体の準備ができなくなってしまいます。
それでは水毒がある場合、何をすれば良いのか、漢方でできることについてお話します。
水毒対策として、水の巡りを促す漢方薬が役立ちます。
一つは「五苓散」という処方です。
5つの生薬、沢瀉(タクシャ)、猪苓(チョレイ)、朮(ジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、桂皮(ケイヒ)からできています。
沢瀉は、猪苓、朮、茯苓は余計な水を血管に戻して尿として排泄させ、桂皮は皮膚表面の血流を促し、皮膚からの水蒸気の発散を促すことで水毒を解消します。
比較的即効性のある処方なので、水毒体質の方は五苓散を試してみてほしいと思います。
ここで注意が必要ですが、五苓散は「散剤」なので、最も効果を発揮できる剤形は生薬を粉末にした状態です。成分抽出して作られたエキス剤では効能が落ちてしまいますので注意してください。
次は腎のチカラをサポートする生薬をご紹介します。
先ほど、両親から授かった精のお話をしました。この両親から授かったエネルギーが生命力であり、腎の中で燃えていると東洋医学では考えられています。
この燃えている火のことを「命門の火(めいもんのひ)」といい、その命門の火を長く燃やし続けることが健康で長生きする秘訣です。
この命門の火の燃料になる生薬が「鹿茸」です。
鹿茸は鹿の幼角(ようかく)で、昔から天皇や貴族など身分の高い人が使用していた高貴薬の一つです。
本草綱目という薬物書には鹿茸の効能として「生命力を増し、骨髄や血の元となり、元気をつけ、筋肉を強くし、骨を堅く丈夫にし、体力の消耗によるあらゆる病、難聴、目のくらみ、めまい、下痢や腸の疾病を治す」と書かれています。
つまり、鹿茸は両親から授かった生命力をフルに発揮させ、命門の火を長く燃やし続けるための燃料になる生薬といえます。
腎は水の巡りを主るため、腎の働きを底上げする鹿茸もまた水毒対策にとても役立ちます。
それでは本日のまとめです。
冬は五臓のうち「腎」の機能が盛んになります。
その理由は冬に飲食物から作ったエネルギーを腎の働きによって貯蔵し、次の季節の活動に備える必要があるからでしたね。
また、腎の主な働きは「精」と関わっており、腎が弱くなると成長発育が遅くなったり、老化や記憶力の低下が早まったり、不妊症・不育症・生理不順、呼吸・尿・便の異常などが現れてしまいます。
冬にこの「腎」の働きを最大限に高めるためには「早寝遅起き」、「身体を冷やさない、腎を冷やさないこと」、そして「水毒」に注意することが大切です。
水毒によって冬の寒さをさらに大きく受けてしまうため、腎の働きが低下してしまう原因となります。
水毒の症状としては「身体がむくみやすい、いつも身体が重いと感じる、ズキンズキンと頭が痛む、乗り物酔いしやすい、回転性のめまいや立ちくらみがする、水様の鼻水が出る、泡のような痰が出る、悪心・嘔吐がある、お腹がグルグルと鳴る、水の様な下痢をよくする、尿量が多いような気がする、喉が渇きやすい、汗をかきやすい・寝汗がある」などがありました。
水毒に該当する方は絶対に放置せず、早めに体質改善をしてくださいね。
水毒の解消に役立つ処方としては五苓散や鹿茸がありましたのでこれらを使って体質改善したいという場合はぜひご相談ください。
以上、冬に気をつける水毒(すいどく)についてのお話でした。
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#むくみ#だるい#頭痛#記憶力
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この記事の監修薬剤師
運龍堂 佐藤貴繁
略歴
1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
北海道大学薬学部を卒業
2003年 薬剤師免許を取得
2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任