うつ病の正しい対策とは!
【うつ病の正しい対策とは!】
うつ・不眠・不安など、これらの原因には、脳血流の低下が大きく関わっています。
したがって、脳血流を確保することが、正しい対策となります!
最近よく耳にする「副腎疲労」も結果的に脳血流の低下を引き起こしているのです。
ストレスがかかると、まずは副腎からホルモンが出て、戦闘モードになります。
これは、生きていく上で、必要な仕組みです。
戦闘モードになると、筋肉へ血液が集中して、体を活発に動かせるようになります。
精神的に高まって時は、空腹感が減っているはずです。
問題は、ストレスが継続した場合です。
すると、常に戦闘モードが続きます。
その結果、体は疲弊して、慢性疲労となります。
この時、副腎もホルモンを出し続けて、バランスが崩れます。
いわゆる「副腎疲労」に突入します。
さらに問題なのは、筋肉に血液を集中させることで、脳血流が低下してしまうことです。
そして、不安、不眠、物忘れなど、精神的な問題が引き起こされてしまうのです。
したがって、漢方では、
・ストレスの影響の軽減:自律神経の調整(気の巡り改善)
・副腎の保護:補腎薬
・脳血流の確保:血流改善(血の巡り)
が主な対策となってきます。
ストレスの軽減では、麝香(ジャコウ)や羚羊角(レイヨウカク)、牡蠣肉などが主に使われます。
副腎の保護として使用する補腎薬は、様々ですが、その代表格が
鹿の角である鹿茸(ロクジョウ)という生薬です。
アンチエイジングの代表格としても有名です。
脳血流の確保として、血流を改善する漢方・生薬はたくさんあります。
強力なものとしては、ヒル・ミミズなど、ちょっとびっくりするようなものがあります。
また、朝鮮人参、熊笹、松葉の組み合わせは、脳血流を改善することが
知られているので、こちらの組み合わせも汎用しています。
どの対策を優先すべきかは、他の症状や体質から判断していくことになります。
いずれにしても重要なのは、
ストレス→副腎疲労→脳血流の低下→ストレスに弱くなる という流れは、
肉体疲労と精神疲労の両方をもたらしてしまいます。
効率良く、この悪循環を断ち切る必要があります。
この記事の監修薬剤師
運龍堂 佐藤貴繁
略歴
1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
北海道大学薬学部を卒業
2003年 薬剤師免許を取得
2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任