2020/07/18
夏の冷え性 その2
<冷蔵庫で胃腸が冷えた現代人>
本来の夏になかった冷え性として冷飲食による胃腸の冷えです。
冷蔵庫が普及したことで常に冷たい飲み物や冷たい食べ物を口にすることができます。
そのせいで暑い夏でも胃腸が冷えて下痢になってしまったり、消化不良で栄養が身体に入っていかず、夏バテになってしまうなんてことも。
<夏の前から夏バテの原因が始まっている?>
夏の前の季節は梅雨です。梅雨は陰陽五行で「土」に属し、消化吸収機能である五臓の「脾」でもあります。
梅雨や季節の変わり目というのは胃腸の働きが落ちやすい時期なので胃腸を休ませて次の季節に備える養生として土用の期間があります。
多くの方がこれを知らず、梅雨には湿度の影響で胃腸を弱らせ、そのまま夏に突入してしまいます。
そして、夏は暑さに負けて冷たいものを取ってしまい、さらに胃腸を弱めてしまいます。
これでは食事からの栄養吸収も悪くなり、体力が落ちて熱中症や夏バテになってしまいます。
夏の胃腸の冷えは現代人が無視できない問題です。
<胃腸の冷えには漢方では人参湯(にんじんとう)がおすすめ>
人参湯は4つの生薬で構成された処方です。
構成生薬の分類
人参(にんじん):ウコギ科、補虚薬 — 補気薬/微温
白朮(びゃくじゅつ):キク科、補虚薬 — 補気薬/温
乾姜(かんきょう):ショウガ科、温裏薬/熱
甘草(かんぞう):マメ科、補虚薬 — 補気薬/平
漢方で「人参」と言えば朝鮮人参を指します。日常で食しているニンジンとは全く別物です。
乾姜は生姜を蒸して内臓を温める力が強化されたものです。通常、生姜(しょうきょう)は発汗作用が強く、乾姜は身体の内側から温めるのが特徴です。
生薬の組み合わせと効果
人参→造血作用と胃酸を増加させる作用があります。
人参と白朮→胃腸機能を改善し、元気をつけて補う作用があります。
乾姜と甘草→内部を温める温裏作用を持つ。乾姜は主にお腹が温めて、冷えによって起こる腹痛、下痢、悪心、嘔吐などを治します。
人参湯の効能効果
貧血、冷え症で胃部圧重感あるいは胃痛があり、軟便または下痢の傾向があるもの
夏にお腹が冷えて下したり、軟便傾向にある場合は胃腸の冷えのサインかもしれません。
本来の夏になかった冷え性として冷飲食による胃腸の冷えです。
冷蔵庫が普及したことで常に冷たい飲み物や冷たい食べ物を口にすることができます。
そのせいで暑い夏でも胃腸が冷えて下痢になってしまったり、消化不良で栄養が身体に入っていかず、夏バテになってしまうなんてことも。
<夏の前から夏バテの原因が始まっている?>
夏の前の季節は梅雨です。梅雨は陰陽五行で「土」に属し、消化吸収機能である五臓の「脾」でもあります。
梅雨や季節の変わり目というのは胃腸の働きが落ちやすい時期なので胃腸を休ませて次の季節に備える養生として土用の期間があります。
多くの方がこれを知らず、梅雨には湿度の影響で胃腸を弱らせ、そのまま夏に突入してしまいます。
そして、夏は暑さに負けて冷たいものを取ってしまい、さらに胃腸を弱めてしまいます。
これでは食事からの栄養吸収も悪くなり、体力が落ちて熱中症や夏バテになってしまいます。
夏の胃腸の冷えは現代人が無視できない問題です。
<胃腸の冷えには漢方では人参湯(にんじんとう)がおすすめ>
人参湯は4つの生薬で構成された処方です。
構成生薬の分類
人参(にんじん):ウコギ科、補虚薬 — 補気薬/微温
白朮(びゃくじゅつ):キク科、補虚薬 — 補気薬/温
乾姜(かんきょう):ショウガ科、温裏薬/熱
甘草(かんぞう):マメ科、補虚薬 — 補気薬/平
漢方で「人参」と言えば朝鮮人参を指します。日常で食しているニンジンとは全く別物です。
乾姜は生姜を蒸して内臓を温める力が強化されたものです。通常、生姜(しょうきょう)は発汗作用が強く、乾姜は身体の内側から温めるのが特徴です。
生薬の組み合わせと効果
人参→造血作用と胃酸を増加させる作用があります。
人参と白朮→胃腸機能を改善し、元気をつけて補う作用があります。
乾姜と甘草→内部を温める温裏作用を持つ。乾姜は主にお腹が温めて、冷えによって起こる腹痛、下痢、悪心、嘔吐などを治します。
人参湯の効能効果
貧血、冷え症で胃部圧重感あるいは胃痛があり、軟便または下痢の傾向があるもの
夏にお腹が冷えて下したり、軟便傾向にある場合は胃腸の冷えのサインかもしれません。