2020/07/17

夏の冷え性

夏は暑い季節ではありますが冷え性に注意が必要な季節でもあります。

本来の夏に昔にはなかったものによる冷え性です。


冷蔵庫・・・冷飲食

エアコン・・・冷房


これらは身体を外側と内側から冷やすものであり、冷え性持ちの人は特に気を付けなければなりません。


 

<冬病夏治(とうびょうかち)>

漢方には「冬病夏治」という考え方があります。

これは冬の病は夏に治しましょうということです(体質改善)。


冬に体調を崩しやすい、冷えが辛くなる方は、夏にしっかりと陽気を養っておく必要があります。



多くの冷え性持ちの方が寒さが厳しくなる冬に相談に来られるのですが、夏が体質改善には最も良いことを知っておきましょう。



<夏のクーラーで体表が冷えると熱中症や肩こりの原因に!?>


カラダの表面から蒸気を逃がしにくくなる。

カラダに熱がこもる。

室内でも熱中症に。

他には熱が上昇して体幹が細くなる首や肩の筋肉に熱が集中してコリが生じます。


これの対処方法としては体表が冷えないように体表を温める処方が役立ちます。



<葛根湯(かっこんとう)は風邪薬じゃなかった!?>

多くの方が漢方で風邪薬といったら迷わず口にするのが「葛根湯」です。

確かに風邪の初期に使うのですが、これは風邪以外にも使います。

なぜなら葛根湯は発汗剤だからです。


そして、葛根湯よりも発汗作用の弱い桂枝湯(けいしとう)というものも実は風邪の時に使います。


つまり、漢方では風邪の原因もそのほかの多くの不調も体表が冷えることで熱の循環が悪くなることが原因ととらえています。

これには皮膚の役割と熱の循環を理解する必要があります。





<皮膚蒸泄(ひふじょうせつ)とは>
私たちの身体には生命活動に伴って常に代謝熱が生じています。


生じた熱を効率的に排熱できなければ体に熱がこもりオーバーヒートしてしまいます。



私たちの身体が選択した排熱方法として皮膚からの気化熱があります。



これを皮膚蒸泄といい、全身の代謝熱の1/2〜2/3を皮膚表面から水分を気化する事で排出しています。



常にバランス良く「やかんの水」をわかして、湯気として大半のエネルギーを捨てている状態です。



残りの代謝熱は主に、呼気、小便、大便から排熱しています。



クーラーなどで体表が冷えたとき、この熱の循環が崩れます。寒いところにいて風邪をひくのも同じ現象が起きています。



先ほど葛根湯は風邪薬ではなく発汗剤であると説明しましたが、まさに体表が冷えたときに熱の循環を取り戻すために葛根湯や桂枝湯を用います。



クーラー負けには発汗作用が弱い桂枝湯を使うことが多いです。



これで葛根湯の効能に「風邪の初期」や「肩こり」という記載がされているわけが理解できたと思います。


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投稿日:2020.07.17/更新日:2020.07.17

夏の冷え性

夏は暑い季節ではありますが冷え性に注意が必要な季節でもあります。

本来の夏に昔にはなかったものによる冷え性です。


冷蔵庫・・・冷飲食

エアコン・・・冷房


これらは身体を外側と内側から冷やすものであり、冷え性持ちの人は特に気を付けなければなりません。


 

<冬病夏治(とうびょうかち)>

漢方には「冬病夏治」という考え方があります。

これは冬の病は夏に治しましょうということです(体質改善)。


冬に体調を崩しやすい、冷えが辛くなる方は、夏にしっかりと陽気を養っておく必要があります。



多くの冷え性持ちの方が寒さが厳しくなる冬に相談に来られるのですが、夏が体質改善には最も良いことを知っておきましょう。



<夏のクーラーで体表が冷えると熱中症や肩こりの原因に!?>


カラダの表面から蒸気を逃がしにくくなる。

カラダに熱がこもる。

室内でも熱中症に。

他には熱が上昇して体幹が細くなる首や肩の筋肉に熱が集中してコリが生じます。


これの対処方法としては体表が冷えないように体表を温める処方が役立ちます。



<葛根湯(かっこんとう)は風邪薬じゃなかった!?>

多くの方が漢方で風邪薬といったら迷わず口にするのが「葛根湯」です。

確かに風邪の初期に使うのですが、これは風邪以外にも使います。

なぜなら葛根湯は発汗剤だからです。


そして、葛根湯よりも発汗作用の弱い桂枝湯(けいしとう)というものも実は風邪の時に使います。


つまり、漢方では風邪の原因もそのほかの多くの不調も体表が冷えることで熱の循環が悪くなることが原因ととらえています。

これには皮膚の役割と熱の循環を理解する必要があります。





<皮膚蒸泄(ひふじょうせつ)とは>
私たちの身体には生命活動に伴って常に代謝熱が生じています。


生じた熱を効率的に排熱できなければ体に熱がこもりオーバーヒートしてしまいます。



私たちの身体が選択した排熱方法として皮膚からの気化熱があります。



これを皮膚蒸泄といい、全身の代謝熱の1/2〜2/3を皮膚表面から水分を気化する事で排出しています。



常にバランス良く「やかんの水」をわかして、湯気として大半のエネルギーを捨てている状態です。



残りの代謝熱は主に、呼気、小便、大便から排熱しています。



クーラーなどで体表が冷えたとき、この熱の循環が崩れます。寒いところにいて風邪をひくのも同じ現象が起きています。



先ほど葛根湯は風邪薬ではなく発汗剤であると説明しましたが、まさに体表が冷えたときに熱の循環を取り戻すために葛根湯や桂枝湯を用います。



クーラー負けには発汗作用が弱い桂枝湯を使うことが多いです。



これで葛根湯の効能に「風邪の初期」や「肩こり」という記載がされているわけが理解できたと思います。


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