投稿日:2025.01.31/更新日:2025.01.31

生薬と漢方の違いとは?成分・処方・効果面で比較

複数の生薬を、患者様一人ひとりの症状に合わせて処方されたものが、漢方医学で使われる漢方薬と呼ばれる薬です。

この記事では、漢方と生薬の違いと、成分や処方について比較しながら詳しく解説します。

また、西洋薬との組み合わせをするときの注意点も合わせてご紹介しますので、漢方を使用されるときの参考にしていただければ幸いです。

生薬とは何か?

複数の生薬を組み合わせて処方されたものを漢方と呼びますが、生薬とはなんでしょうか。

生薬について、詳しく解説します。

生薬の定義

厚生労働省が定める「日本薬局方」によると、生薬は「動植物の薬用とする部分、細胞内容物、分泌物、抽出物又は鉱物など」と定義されています。

つまり、植物の葉や茎、根の中で薬効がある一部分を加工したものが生薬です。

また、鉱物や動物にも薬効成分が含まれているものがあり、それらを総じて「生薬」と呼んでいます。

生薬の歴史と由来

日本の薬の歴史のなかで、薬草など調剤される前の原料を「生薬(きぐすり)」と読んでいました。

その後、明治の時代にドイツ語で薬品学を意味する“Pharmakognosie”に「生薬学(しょうやくがく)」という訳語をつけたことで、「生薬(しょうやく)」という言葉が使われるようになりました。

生薬の効果・使われ方

生薬の効果は、その種類によってさまざまです。

そして、使われ方も漢方の材料となる以外にも、身近なところで使われています。

例えば桂皮(けいひ)は、胃腸の調子を整える効果があり、食欲不振や消化不良に用いられます。

一方で「シナモン」とも呼ばれ、シナモンロールやアップルパイの材料としても広く使われています。

また、薄荷(はっか)は、気分をリフレッシュさせ、疲労軽減の効果が期待できる生薬です。

身近なところでは、ミントガムの材料としても使用されています。

その他にも、ショウキョウと呼ばれる生薬は、漢字では「生姜」と書きます。

皆様にも馴染みが深い「ショウガ」です。

このように、生薬にはさまざまな効果があるとともに、身近な食材としても広く流通しています。

漢方とは何か?

「漢方」と「漢方薬」は混合されがちですが、実際には意味が異なります。

漢方の定義と歴史、主な処方例をご紹介します。

漢方の定義

漢方とは、鍼灸や食による養生を含めた医学全般を指します。

一方で、漢方薬は漢方医学に基づいて、複数の生薬から処方される医薬品です。

患者様一人ひとりの身体の不調に合わせて、複数の生薬を処方されたものが漢方薬です。

漢方の「病気ではなく病人をみる」という考えから、漢方薬を通じて、体全体の状態のバランスを総合的に改善するといった特徴があります。

また、病名がついていない身体の不調にアプローチができることも、漢方の特徴です。

漢方の歴史と発展

漢方は中国から1,400年以上前に日本へ伝わり、日本の伝統医学となりました。

伝わってきた当初は、中国医学をそのまま取り入れていましたが、日本人の身体や気候に合わせて改良しながら発展してきました。

そして、江戸時代の鎖国制度が発端となり、発展のスピードが加速したとされています。

やがて、江戸時代末期になるとオランダ医学が伝わります。

日本の伝統医学とオランダ医学を区別するために、従来の医学を「漢方」、オランダ医学を「蘭方」と呼ばれるようになったことが名前の由来です。

漢方の主な処方例

「葛根湯(かっこんとう)」という名前を目にしたことがある方は、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

葛根湯は、以下の7つの生薬から構成されています。

・葛根(かっこん)

・大棗(たいそう)

・麻黄(まおう)

・芍薬(しゃくやく)

・桂皮(けいひ)

・生姜(ショウキョウ)

甘草(かんぞう)

このように、さまざまな生薬を規定量組み合わせることで、はじめて「漢方」となります。

関連記事:漢方の効き目とは?効果を引き出す正しい使い方と選び方を紹介

生薬と漢方を成分・処方・効果面で比較

生薬は特定の症状にピンポイントで効果を出すために、生薬単体で使われることがあります。

使用時の理論的背景や体系化はなく、対象の症状をざっくりと捉えて用いられることが多いです。

具体的には、センブリやドクダミ、ゲンノショウコなどが挙げられます。

センブリやドクダミ、そしてゲンノショウコは、お腹の不調を整えるための民間薬として使われることが多いです。

一方で漢方は、さまざまな生薬を組み合わせることで、複数の症状に対応することが可能です。

また、複数の生薬を処方することで、身体全体のバランスを整える効果も期待できます。

例えば先ほどご紹介した葛根湯は、初期の風邪や頭痛、体の強張りなどの複数の症状で効果が得られます。

関連記事:葛根湯(カッコントウ)は風邪に効果がある?副作用や正しい飲み方を解説

生薬同士で併用してはいけない組み合わせ

東洋医学では「配伍禁忌」」という言葉があり、処方時の組み合わせが禁止されている生薬があります。

配伍禁忌は、併用する生薬の相互作用によって効果の減弱や副作用を増幅する可能性があり、注意が必要です。

例えば甘草(カンゾウ)という生薬は、他の生薬の効果を高める効果があります。

一方で、カリウムを排泄する作用もあるため、組み合わせによっては低カリウム血症の原因になります。

このように、生薬を処方するためには十分な知識と注意が必要です。

組み合わせてはいけない生薬の例を2つ、ご紹介します。

甘草(カンゾウ)と附子(ブシ)

生薬のなかで強い甘味がある甘草(カンゾウ)と、生薬のなかでも最も強い毒性を持つ附子(ブシ)は、併用することができません。

甘草が持つ甘味が附子に含まれる毒性を増強してしまい、中毒を起こす可能性があるからです。

麻黄(マオウ)と甘草(カンゾウ)

麻黄(マオウ)と甘草(カンゾウ)も、併用することはできません。

麻黄と甘草を併用すると、偽アルドステロン症を引き起こす可能性があります。

偽アルドステロン症とは、原発性アルドステロン症の症状があるにも関わらず、アルドステロンの濃度が高くならない病態を指します。

偽アルドステロン症を発症すると、以下のような症状が現れます。

低カリウム血症・血圧の上昇・浮腫・体重の増加・四肢の脱力・筋肉痛 など

症状が悪化すると歩行困難や意識障害を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。

生薬・漢方と西洋薬の併用禁忌

生薬や漢方と西洋薬の併用も、注意が必要です。

併用することで、効果が弱くなる場合や、反対に効果が強く出過ぎてしまうことがあります。

また。副作用の発症リスクが高くなる場合もあるので、併用には十分気をつけましょう。

小柴胡湯とインターフェロン製剤

肝炎に使用されることが多いインターフェロン製剤ですが、小柴胡湯と併用することはできません。

小柴胡湯も肝炎に有効と考えられていますが、インターフェロン製剤と併用すると、間質性肺炎という重篤な副作用を引き起こす可能性があります。

間質性肺による死亡例も報告されており、小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用は禁忌となっています。

麻黄の併用注意

麻黄には、交感神経を興奮させる「エフェドリン」という成分が含まれています。

そのため、以下に挙げる薬剤と併用する場合は注意が必要です。

・エフェドリン類含有物

・モノアミン酸化酵素阻害剤

・甲状腺製剤

・カテコールアミン製剤

・キサンチン系製剤

上記の製剤には麻黄が含まれているため、万が一併用した場合は作用が増強されてしまいます。

動悸や発汗、不眠といった症状が出ることがあり注意が必要です。

狭心症や高血圧の症状がある場合は、症状を悪化させてしまうことがあるので、併用には十分注意する必要があります。

甘草の併用注意

生薬のなかでも最も強い甘味成分を持つ甘草は、カリウムを排出する効果があるので、併用時に注意が必要な薬剤があります。

ループ利尿薬やチアジド系利尿薬と甘草を併用することで、低カリウム血症を引き起こす可能性があります。

グリチルリチン酸、およびその塩類を含有する製剤との併用も注意が必要です。

グリチルリチン酸は甘草の主成分になっており、肝機能異常の改善や湿疹、皮膚炎に使用されています。

甘草と併用することで、偽アルドステロン症を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

大黄(ダイオウ)の併用注意

大黄を含む漢方と以下に挙げる薬剤の併用は、含まれるタンニンという成分の影響で、効果が弱くなることがあります。

ビタミンB1抗生物質配糖体類エフェドリンレセルピン
鉄剤ビタミンB6イソニアジド酵素製剤 

運龍堂はオーダーメイドの漢方を処方!

生薬と漢方の違いを、それぞれ比較しながらご紹介してきましたが、服用するときには注意すべき点もあります。

すでに服用している西洋薬との併用や、生薬の組み合わせによっては、重篤な副作用を引き起こすこともあります。

そのため、漢方は患者様一人ひとりにあった処方が必要です。

すでに服薬している西洋薬がある患者様や、どのような漢方が自分にあるかわからない場合は、漢方専門の調剤薬局「雲龍堂」にご相談ください。

体調やすでに服用しているお薬をヒアリングしたうえで、患者様一人ひとりにあった、オーダーメイドの漢方を処方いたします。

雲龍堂では、遠方の方でもご相談いただけるように、オンラインでの無料相談もお受けしています。

体調の悩みを解決するお手伝いをさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

生薬や漢方は、古来から天然由来のお薬として使われてきました。

生薬単体でもピンポイントで効果を得ることはできますが、複数の生薬を組み合わせることで、より高い効果が期待できます。

一方で、組み合わせてはいけない生薬もあり、西洋薬との併用にも十分な注意が必要です。

生薬や漢方を検討されるときは、医師や漢方の専門家に相談をし、適切な処方をしてもらいましょう。

雲龍堂は、漢方専門の調剤薬局として、患者様にあった処方をご提案しています。

お忙しい方には、無料のオンライン相談もご用意しています。

自分だけのオーダーメイドの漢方を手にされたい方は、お気軽にご相談ください。

この記事の監修薬剤師

運龍堂 佐藤貴繁

略歴

1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
     北海道大学薬学部を卒業
2003年 薬剤師免許を取得
2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
     専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任

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2025/01/31

生薬と漢方の違いとは?成分・処方・効果面で比較

複数の生薬を、患者様一人ひとりの症状に合わせて処方されたものが、漢方医学で使われる漢方薬と呼ばれる薬です。

この記事では、漢方と生薬の違いと、成分や処方について比較しながら詳しく解説します。

また、西洋薬との組み合わせをするときの注意点も合わせてご紹介しますので、漢方を使用されるときの参考にしていただければ幸いです。

生薬とは何か?

複数の生薬を組み合わせて処方されたものを漢方と呼びますが、生薬とはなんでしょうか。

生薬について、詳しく解説します。

生薬の定義

厚生労働省が定める「日本薬局方」によると、生薬は「動植物の薬用とする部分、細胞内容物、分泌物、抽出物又は鉱物など」と定義されています。

つまり、植物の葉や茎、根の中で薬効がある一部分を加工したものが生薬です。

また、鉱物や動物にも薬効成分が含まれているものがあり、それらを総じて「生薬」と呼んでいます。

生薬の歴史と由来

日本の薬の歴史のなかで、薬草など調剤される前の原料を「生薬(きぐすり)」と読んでいました。

その後、明治の時代にドイツ語で薬品学を意味する“Pharmakognosie”に「生薬学(しょうやくがく)」という訳語をつけたことで、「生薬(しょうやく)」という言葉が使われるようになりました。

生薬の効果・使われ方

生薬の効果は、その種類によってさまざまです。

そして、使われ方も漢方の材料となる以外にも、身近なところで使われています。

例えば桂皮(けいひ)は、胃腸の調子を整える効果があり、食欲不振や消化不良に用いられます。

一方で「シナモン」とも呼ばれ、シナモンロールやアップルパイの材料としても広く使われています。

また、薄荷(はっか)は、気分をリフレッシュさせ、疲労軽減の効果が期待できる生薬です。

身近なところでは、ミントガムの材料としても使用されています。

その他にも、ショウキョウと呼ばれる生薬は、漢字では「生姜」と書きます。

皆様にも馴染みが深い「ショウガ」です。

このように、生薬にはさまざまな効果があるとともに、身近な食材としても広く流通しています。

漢方とは何か?

「漢方」と「漢方薬」は混合されがちですが、実際には意味が異なります。

漢方の定義と歴史、主な処方例をご紹介します。

漢方の定義

漢方とは、鍼灸や食による養生を含めた医学全般を指します。

一方で、漢方薬は漢方医学に基づいて、複数の生薬から処方される医薬品です。

患者様一人ひとりの身体の不調に合わせて、複数の生薬を処方されたものが漢方薬です。

漢方の「病気ではなく病人をみる」という考えから、漢方薬を通じて、体全体の状態のバランスを総合的に改善するといった特徴があります。

また、病名がついていない身体の不調にアプローチができることも、漢方の特徴です。

漢方の歴史と発展

漢方は中国から1,400年以上前に日本へ伝わり、日本の伝統医学となりました。

伝わってきた当初は、中国医学をそのまま取り入れていましたが、日本人の身体や気候に合わせて改良しながら発展してきました。

そして、江戸時代の鎖国制度が発端となり、発展のスピードが加速したとされています。

やがて、江戸時代末期になるとオランダ医学が伝わります。

日本の伝統医学とオランダ医学を区別するために、従来の医学を「漢方」、オランダ医学を「蘭方」と呼ばれるようになったことが名前の由来です。

漢方の主な処方例

「葛根湯(かっこんとう)」という名前を目にしたことがある方は、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

葛根湯は、以下の7つの生薬から構成されています。

・葛根(かっこん)

・大棗(たいそう)

・麻黄(まおう)

・芍薬(しゃくやく)

・桂皮(けいひ)

・生姜(ショウキョウ)

甘草(かんぞう)

このように、さまざまな生薬を規定量組み合わせることで、はじめて「漢方」となります。

関連記事:漢方の効き目とは?効果を引き出す正しい使い方と選び方を紹介

生薬と漢方を成分・処方・効果面で比較

生薬は特定の症状にピンポイントで効果を出すために、生薬単体で使われることがあります。

使用時の理論的背景や体系化はなく、対象の症状をざっくりと捉えて用いられることが多いです。

具体的には、センブリやドクダミ、ゲンノショウコなどが挙げられます。

センブリやドクダミ、そしてゲンノショウコは、お腹の不調を整えるための民間薬として使われることが多いです。

一方で漢方は、さまざまな生薬を組み合わせることで、複数の症状に対応することが可能です。

また、複数の生薬を処方することで、身体全体のバランスを整える効果も期待できます。

例えば先ほどご紹介した葛根湯は、初期の風邪や頭痛、体の強張りなどの複数の症状で効果が得られます。

関連記事:葛根湯(カッコントウ)は風邪に効果がある?副作用や正しい飲み方を解説

生薬同士で併用してはいけない組み合わせ

東洋医学では「配伍禁忌」」という言葉があり、処方時の組み合わせが禁止されている生薬があります。

配伍禁忌は、併用する生薬の相互作用によって効果の減弱や副作用を増幅する可能性があり、注意が必要です。

例えば甘草(カンゾウ)という生薬は、他の生薬の効果を高める効果があります。

一方で、カリウムを排泄する作用もあるため、組み合わせによっては低カリウム血症の原因になります。

このように、生薬を処方するためには十分な知識と注意が必要です。

組み合わせてはいけない生薬の例を2つ、ご紹介します。

甘草(カンゾウ)と附子(ブシ)

生薬のなかで強い甘味がある甘草(カンゾウ)と、生薬のなかでも最も強い毒性を持つ附子(ブシ)は、併用することができません。

甘草が持つ甘味が附子に含まれる毒性を増強してしまい、中毒を起こす可能性があるからです。

麻黄(マオウ)と甘草(カンゾウ)

麻黄(マオウ)と甘草(カンゾウ)も、併用することはできません。

麻黄と甘草を併用すると、偽アルドステロン症を引き起こす可能性があります。

偽アルドステロン症とは、原発性アルドステロン症の症状があるにも関わらず、アルドステロンの濃度が高くならない病態を指します。

偽アルドステロン症を発症すると、以下のような症状が現れます。

低カリウム血症・血圧の上昇・浮腫・体重の増加・四肢の脱力・筋肉痛 など

症状が悪化すると歩行困難や意識障害を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。

生薬・漢方と西洋薬の併用禁忌

生薬や漢方と西洋薬の併用も、注意が必要です。

併用することで、効果が弱くなる場合や、反対に効果が強く出過ぎてしまうことがあります。

また。副作用の発症リスクが高くなる場合もあるので、併用には十分気をつけましょう。

小柴胡湯とインターフェロン製剤

肝炎に使用されることが多いインターフェロン製剤ですが、小柴胡湯と併用することはできません。

小柴胡湯も肝炎に有効と考えられていますが、インターフェロン製剤と併用すると、間質性肺炎という重篤な副作用を引き起こす可能性があります。

間質性肺による死亡例も報告されており、小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用は禁忌となっています。

麻黄の併用注意

麻黄には、交感神経を興奮させる「エフェドリン」という成分が含まれています。

そのため、以下に挙げる薬剤と併用する場合は注意が必要です。

・エフェドリン類含有物

・モノアミン酸化酵素阻害剤

・甲状腺製剤

・カテコールアミン製剤

・キサンチン系製剤

上記の製剤には麻黄が含まれているため、万が一併用した場合は作用が増強されてしまいます。

動悸や発汗、不眠といった症状が出ることがあり注意が必要です。

狭心症や高血圧の症状がある場合は、症状を悪化させてしまうことがあるので、併用には十分注意する必要があります。

甘草の併用注意

生薬のなかでも最も強い甘味成分を持つ甘草は、カリウムを排出する効果があるので、併用時に注意が必要な薬剤があります。

ループ利尿薬やチアジド系利尿薬と甘草を併用することで、低カリウム血症を引き起こす可能性があります。

グリチルリチン酸、およびその塩類を含有する製剤との併用も注意が必要です。

グリチルリチン酸は甘草の主成分になっており、肝機能異常の改善や湿疹、皮膚炎に使用されています。

甘草と併用することで、偽アルドステロン症を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

大黄(ダイオウ)の併用注意

大黄を含む漢方と以下に挙げる薬剤の併用は、含まれるタンニンという成分の影響で、効果が弱くなることがあります。

ビタミンB1抗生物質配糖体類エフェドリンレセルピン
鉄剤ビタミンB6イソニアジド酵素製剤 

運龍堂はオーダーメイドの漢方を処方!

生薬と漢方の違いを、それぞれ比較しながらご紹介してきましたが、服用するときには注意すべき点もあります。

すでに服用している西洋薬との併用や、生薬の組み合わせによっては、重篤な副作用を引き起こすこともあります。

そのため、漢方は患者様一人ひとりにあった処方が必要です。

すでに服薬している西洋薬がある患者様や、どのような漢方が自分にあるかわからない場合は、漢方専門の調剤薬局「雲龍堂」にご相談ください。

体調やすでに服用しているお薬をヒアリングしたうえで、患者様一人ひとりにあった、オーダーメイドの漢方を処方いたします。

雲龍堂では、遠方の方でもご相談いただけるように、オンラインでの無料相談もお受けしています。

体調の悩みを解決するお手伝いをさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

生薬や漢方は、古来から天然由来のお薬として使われてきました。

生薬単体でもピンポイントで効果を得ることはできますが、複数の生薬を組み合わせることで、より高い効果が期待できます。

一方で、組み合わせてはいけない生薬もあり、西洋薬との併用にも十分な注意が必要です。

生薬や漢方を検討されるときは、医師や漢方の専門家に相談をし、適切な処方をしてもらいましょう。

雲龍堂は、漢方専門の調剤薬局として、患者様にあった処方をご提案しています。

お忙しい方には、無料のオンライン相談もご用意しています。

自分だけのオーダーメイドの漢方を手にされたい方は、お気軽にご相談ください。

この記事の監修薬剤師

運龍堂 佐藤貴繁

略歴

1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
     北海道大学薬学部を卒業
2003年 薬剤師免許を取得
2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
     専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任

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