2020/06/11

五臓と精神についてその1

<五臓とは>
五臓とは肝(かん)・心(しん)・脾(ひ)・肺(はい)・腎(じん)の5つの臓器のことで陰陽で分けると腑(ふ)に対して蔵は陰とされています。


五臓にはそれぞれの生理機能がありますが、これらの中では「心」が中心の役割を果たしています。



五臓のそれぞれの生理機能は相互循環しており、バランスを取り合っています。



この相互循環は陰陽五行説の理論で解釈することができますが、この説についてはまた別の機会にご紹介したいと思います。



ここではそれぞれの五臓の働きと精神面の関係についてわかりやすく解説していきます。



<心は神に通ず>

心は古くより「五臓の首」、「君主の官」と言われ、五臓の中でも首席に位するほど重要な臓器です。


心は精神の中枢であり、すべての生命活動は心により統率されています。



霊枢によると「心は五臓六腑の大主にして精神の存する所」といい、心が神を通じて五臓六腑を指導し、生命活動を主宰しているとしています。



もしも心に病変が生じると動悸、恐怖、不眠、物忘れ、胸苦しさ、うわごと、意識の昏迷(こんめい)、よく悲しむ、笑いが止まらなくなるなどの異常が現れます。



<心と血脈の関係>

血液は脈中を流れて全身を巡っています。心は血液を循環させる脈の働きを主る主要な臓器なので血脈に生じる現象の多くは心と密接な関係にあります。


もし、心と血脈の働きが弱まれば血液の巡りが悪くなり、顔本来の色調を失い、蒼白になって光沢がなくなります。また、心気が不足したときは薄黒い、あるいは青紫色の顔色になります。



<心と舌の関係>

心は舌に開竅すると言われており、心に病変があれば舌は赤く(あるいは淡紅色、反対に淡白)なり、もつれて言語不能の状態におちいります。さらに心気の不足は味覚の異常を生じます。


なお、舌は心だけではなく脾や胃とも関連が深く種々の異常が生じる場合があります。



<喜は心の志(きはしんのし)>

喜・怒・憂・思・恐は五志と称され、これらはそれぞれの五臓と関係が深くなっています。

五志とは外界の物事により起こる精神情緒の変化であり、これは五臓の生理機能により起こると考えられています。



そして心の働きと関係が深い精神情緒は「喜」になります。



普通であれば「喜」は人体にとって良性の刺激となり、心の「血脈を主る」などの働きに対してプラスに作用します。



しかし、何事も過剰は禁物で、過度な「喜」はかえって心神を損傷することにつながります。これを喜傷心と呼びます。



心の「神志を主る」働きには過度と不足があり、興奮しすぎて「喜」が過度になると笑いが止まらなくなることがあります。またこの働きが低下しすぎるとちょっとしたことでも悲しくなります。



心は神明の主でもあるので過度の「喜」によって心の損傷が起こるだけでなく、過度の五志の変化によって心神を損傷することもあります。

心と精神の関係

まとめ

心の働きと関係が深い精神情緒は「喜」になります。


普通であれば「喜」は人体にとって良性の刺激となり、心の「血脈を主る」などの働きに対してプラスに作用します。



しかし、何事も過剰は禁物で、過度な「喜」はかえって心神を損傷することにつながります。これを喜傷心と呼びます。


 

心の「神志を主る」働きには過度と不足があり、興奮しすぎて「喜」が過度になると笑いが止まらなくなることがあります。またこの働きが低下しすぎるとちょっとしたことでも悲しくなります。


心は神明の主でもあるので過度の「喜」によって心の損傷が起こるだけでなく、過度の五志の変化によって心神を損傷することもあります。

2020/06/11

五臓と精神についてその1

<五臓とは>
五臓とは肝(かん)・心(しん)・脾(ひ)・肺(はい)・腎(じん)の5つの臓器のことで陰陽で分けると腑(ふ)に対して蔵は陰とされています。


五臓にはそれぞれの生理機能がありますが、これらの中では「心」が中心の役割を果たしています。



五臓のそれぞれの生理機能は相互循環しており、バランスを取り合っています。



この相互循環は陰陽五行説の理論で解釈することができますが、この説についてはまた別の機会にご紹介したいと思います。



ここではそれぞれの五臓の働きと精神面の関係についてわかりやすく解説していきます。



<心は神に通ず>

心は古くより「五臓の首」、「君主の官」と言われ、五臓の中でも首席に位するほど重要な臓器です。


心は精神の中枢であり、すべての生命活動は心により統率されています。



霊枢によると「心は五臓六腑の大主にして精神の存する所」といい、心が神を通じて五臓六腑を指導し、生命活動を主宰しているとしています。



もしも心に病変が生じると動悸、恐怖、不眠、物忘れ、胸苦しさ、うわごと、意識の昏迷(こんめい)、よく悲しむ、笑いが止まらなくなるなどの異常が現れます。



<心と血脈の関係>

血液は脈中を流れて全身を巡っています。心は血液を循環させる脈の働きを主る主要な臓器なので血脈に生じる現象の多くは心と密接な関係にあります。


もし、心と血脈の働きが弱まれば血液の巡りが悪くなり、顔本来の色調を失い、蒼白になって光沢がなくなります。また、心気が不足したときは薄黒い、あるいは青紫色の顔色になります。



<心と舌の関係>

心は舌に開竅すると言われており、心に病変があれば舌は赤く(あるいは淡紅色、反対に淡白)なり、もつれて言語不能の状態におちいります。さらに心気の不足は味覚の異常を生じます。


なお、舌は心だけではなく脾や胃とも関連が深く種々の異常が生じる場合があります。



<喜は心の志(きはしんのし)>

喜・怒・憂・思・恐は五志と称され、これらはそれぞれの五臓と関係が深くなっています。

五志とは外界の物事により起こる精神情緒の変化であり、これは五臓の生理機能により起こると考えられています。



そして心の働きと関係が深い精神情緒は「喜」になります。



普通であれば「喜」は人体にとって良性の刺激となり、心の「血脈を主る」などの働きに対してプラスに作用します。



しかし、何事も過剰は禁物で、過度な「喜」はかえって心神を損傷することにつながります。これを喜傷心と呼びます。



心の「神志を主る」働きには過度と不足があり、興奮しすぎて「喜」が過度になると笑いが止まらなくなることがあります。またこの働きが低下しすぎるとちょっとしたことでも悲しくなります。



心は神明の主でもあるので過度の「喜」によって心の損傷が起こるだけでなく、過度の五志の変化によって心神を損傷することもあります。

心と精神の関係

まとめ

心の働きと関係が深い精神情緒は「喜」になります。


普通であれば「喜」は人体にとって良性の刺激となり、心の「血脈を主る」などの働きに対してプラスに作用します。



しかし、何事も過剰は禁物で、過度な「喜」はかえって心神を損傷することにつながります。これを喜傷心と呼びます。


 

心の「神志を主る」働きには過度と不足があり、興奮しすぎて「喜」が過度になると笑いが止まらなくなることがあります。またこの働きが低下しすぎるとちょっとしたことでも悲しくなります。


心は神明の主でもあるので過度の「喜」によって心の損傷が起こるだけでなく、過度の五志の変化によって心神を損傷することもあります。