投稿日:2022.11.30/更新日:2023.02.15

漢方で痩せたい方必見!ダイエットにおすすめの漢方薬などについて

運動不足や食事の過剰摂取から、体の脂肪が気になる方も多いかと思います。

 

世の中にはさまざまなダイエット方法がありますが、その中の一つである漢方ダイエットについて聞いたことはないでしょうか。

 

漢方ダイエットとは、その名のとおり漢方薬を使ったダイエットで、太りやすい体質から太りにくい体へと改善が可能です。

 

しかしながら、結果が出にくいのも事実です。

 

というのも、基礎代謝が上がっても、その分食べる量も増えてしまっていることが、ほとんどです。

 

つまり、漢方で代謝があがって、健康にはなるが、食事のコントロールを同時にしないと体重としての結果はでにくいです。

 

今回は、まずは一般的な漢方ダイエットの話をして、最後に運龍堂での実際の対応について解説します。

 

まずはそんな漢方ダイエットについて、一般的なお話を以下の内容でご紹介していきます。

 

  • ・漢方ダイエットの特徴
  • ・漢方ダイエットのメリット・デメリット
  • ・漢方ダイエットにおすすめの漢方薬

 

そのほか、漢方薬を使う際に注意するべきことについても紹介していきます。

さまざまなダイエットを試してみたけどダメだったという人は、本記事を参考に漢方ダイエットで体質改善してみてください。

 

漢方ダイエットとは

漢方は生命活動のコントロールに必要な「気・血・水」をバランスよく整えることで、さまざまな症状を抑えることができると考えられています。

 

そのため、代謝に関わる「気」や、栄養を体に循環させる「血」や「水」を、漢方を使って整えることで、痩せやすく太りにくい体を作ることが可能です。

 

また、肥満の原因は食べすぎや運動不足以外にも、睡眠不足やストレスも関わってきます。

 

それらの改善にも漢方薬は有効なので、ダイエットに対して効果的だといえるでしょう。

 

漢方ダイエットにおすすめの漢方薬

続いては漢方ダイエットを行う際におすすめの漢方薬についてご紹介していきます。

 

漢方ダイエットにおすすめとされる漢方薬は以下の5つです。まずは一般的な解説をしていきたいと思います。

 

  • ・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
  • ・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
  • ・大柴胡湯(だいさいことう)
  • ・桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
  • ・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

 

これらの漢方の中には、脂肪を燃焼させる効果があるものや、代謝を高める効果があるものなどさまざまあります。

 

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

防風通聖散には、麻黄(まおう)や山梔子(さんしし)といった生薬が含まれており、これらは脂肪の分解や燃焼を促進する効果があります。

 

そのため、気になるお腹周りなどの脂肪を効率よく落とすことが可能です。

 

また、防風通聖散は脂肪が体内に吸収されるのを防ぐ効果もあり、太りにくい体質作りにも効果を発揮してくれます。

 

このように、防風通聖散は脂肪が気になる方にとっては、とても魅力的な漢方薬といえるでしょう。

 

しかし、授乳中の服用は、薬の成分が母乳から乳児に伝達し、乳児に悪影響を及ぼす可能性があるので、授乳中は防風通聖散の使用は避けましょう。

 

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

防已黄耆湯は、多汗で疲れやすい体質の方に効きやすい漢方薬で、胃腸の働きを助けることによって、余分な水分を体外に放出するのが主な効果となっています。

 

体に水分が溜まっていると、むくみはもちろん、代謝が悪くなることによって肥満の原因にもなります。

 

崩れた水分のバランスを整えてむくみの改善や代謝の改善を行い、最終的には肥満の改善にもつながるでしょう。

 

そのため、体の代謝が悪かったり、むくみが気になったりしている方には、防已黄耆湯を服用するのがおすすめです。

 

大柴胡湯(だいさいことう)

大柴胡湯は、体力があり筋肉質な方が効きやすいとされ、脂質代謝を改善し余分な脂肪を燃焼させる効果があります。

 

そのため、代謝の悪化によって落ちにくくなった体の部位でも痩せさせることができるでしょう。

 

また、大柴胡湯は便秘改善の効果もあるので、肥満改善には持ってこいの漢方薬といえます。

 

そのほか、高血圧や肩こり、頭痛にも効果的で、さまざまな症状に効く万能薬です。

 

ただ、胃腸が弱い方や体力が弱っている方にとっては相性が良くないので、なるべく服用をしないように注意が必要です。

 

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

桃核承気湯は、女性特有の生理トラブルに対して効果的な漢方薬です。

 

主に月経不順や月経困難症、月経痛などの症状に服用するとよいでしょう。

 

また、月経時の精神不安に対しても改善が見込めるといった特徴があります。

 

生理トラブル以外では、便秘の改善効果もあるので肥満の解消にも一役買ってくれます。

 

女性特有のホルモンを整えることで、暴飲暴食などの肥満の原因となる事象も防いでくれます。

 

生理が重い方は、生理中のダイエットは困難になると思うので、桃核承気湯を服用するのがおすすめです。

 

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

当帰芍薬散は、桃核承気湯と同じく女性の生理トラブルに対して効果的な漢方薬です。

 

月経不順や月経困難症などの改善はもちろんですが、むくみの解消効果もあります。

 

むくみが解消されると血行が良くなるので、代謝の上昇にも期待ができます。

 

代謝が上がると、脂肪がつきにくくなるので、太りにくい体づくりが実現できるでしょう。

 

これらの理由から、当帰芍薬散もダイエットに効果的な漢方薬といえます。

 

さて、ここで注意点を記載します。最もダイエットで有名な防風通聖散ですが、使用には注意が必要です。

 

というのも、この防風通聖散には、薄荷が入っています。薄荷は皮膚の表面を冷やすので、そもそも冷え性の人や、秋から冬の寒い間での服用は避けるべきものです。

 

知名度が高く、よく質問を受ける漢方薬ではありますが、運龍堂では使用していません。

 

漢方薬ダイエットのメリット

これまでダイエットにおすすめの漢方薬についてみてきましたが、漢方薬ダイエットには実際どのようなメリットがあるのでしょうか。

 

続いての項目で確認していきましょう。

 

効果

漢方薬は本来、ダイエットのために使用される薬ではなく、体のバランスを整えることでさまざまな症状を改善させるものです。

 

そのため、病気ではないがなんだか調子が悪い、体が重いといった検査で見えにくい不調の改善に長けています。

 

しかし、そのような症状は冷えやむくみ、便秘といった肥満と関係のあるものも多く含まれています。

 

なので、それらを改善することによって代謝が向上するなど、肥満の解消につながる効果が期待できるでしょう。

 

そのため、漢方薬ダイエットは過度な食事制限や運動をしなくても、体質を根本的に改善できるといったメリットがあります。

 

しかし、ダイエットの効果をさらに高めたいのならば、食事制限や運動は必須です。

 

確実に痩せたいのなら、漢方薬と食事制限、運動を組み合わせて効率よくダイエットすることをおすすめします。

 

漢方薬ダイエットのデメリット

漢方薬ダイエットにあるのはメリットだけではありません。

 

漢方薬ダイエットを行ううえで考えられるデメリットは以下の2つです。

 

  • ・リスク・副作用
  • ・コスト

 

それぞれみていきましょう。

 

リスク/副作用

漢方薬といえば、自然由来の生薬を使用していることから、副作用の心配がなくて安心とイメージされる方も多いでしょう。

 

しかし、漢方薬にも副作用は存在します。

 

確かに西洋薬と比べると副作用が現れる頻度は少ないかもしれませんが、決してノーリスクではないことを理解しておかなければなりません。

 

副作用は漢方薬によって異なりますが、皮膚のかゆみのような軽いものから肝機能障害のような重いものまでさまざまです。

 

特に自分の体質に合っていない漢方薬を選んでしまうと、副作用の発生リスクが高まってしまいます。

 

少しでも副作用のリスクを下げるためにも、用法・用量を守り、異常があればすぐに医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

 

コスト

漢方ダイエットを継続して行うにはコストがかかります。

 

また、その人の体質によっては効果が感じづらかったり、そもそも効き目が無かったりということも考えられます。

 

このように、継続して飲み続けるとなると漢方薬にかかるコストを考えないといけません。

 

漢方薬を使う際の注意点

漢方薬を使う際には以下のことに注意する必要があります。

 

  • 自分の体質に合っている漢方薬か
  • 保管方法
  • 飲むタイミング

 

それぞれみていきましょう。

 

自分の体質に合っている漢方薬か

漢方薬は、たとえ同じ症状だとしてもその人の体質によって処方される薬は違ってきます。

 

そのため、自分の体質に合っていない漢方薬ならば、全く効果がなかったり、効果が薄かったりするでしょう。

 

また、体質に合っていない漢方薬は副作用の危険性もあります。

 

漢方薬によって副作用が現れたり、数ヶ月経っても効果が見られなかったりする場合は、速やかに医師か薬剤師に相談するようにしましょう。

 

保管方法

漢方薬の保管方法は、直射日光を避け湿度が高くないところで保管するのが基本です。

 

また、小さいお子さんがいる場合は間違って口に入れないように、お子さんの手が届かないところで保管する必要があります。

 

そのほか、一度開封した漢方薬は二日以内に服用するようにしたり、品質を保つためにほかの容器に入れ替えたりしないようにする必要があります。

 

漢方薬は保管方法を誤ると、その効果は落ちてしまうので気をつけて保管するようにしましょう。

 

飲むタイミング

漢方薬は、食前や食間に服用するのが一般的です。

 

食前は食事の30分〜1時間前で、食間は食後2時間〜3時間程度を指し、決して食事の途中というわけではありません。

 

食後は、胃の中で食べ物と生薬が混ざることによって効果が薄れてしまうのでなるべく避けるようにしましょう。

 

しかし、食前や食間に服用を忘れてしまった場合は、食後であったとしても服用して問題ありません。

 

空腹時よりも効果は薄れてしまいますが、飲まないよりは良いので、臨機応変に対応しましょう。

 

また、飲み忘れたからと一回で二回分を一緒に服用するのはNGです。

 

一日二回服用の薬の服用間隔は6時間以上で、一日三回服用の薬は4時間以上の間隔をあけなければなりません。

 

実際のダイエットについて

最初に記載した通り、漢方による体質改善は、体に良く、ダイエットにもプラスにはなりますが、結果がなかなか出ません。

 

それは基礎代謝が上がっても食べる量が増えれば、体重は変わらないからです。

 

そこで、運龍堂では体質改善とファスティングを併用しています。

 

体質改善では、血流改善と冷えの改善がメインです。また食事の管理としてプチファスティングを実践しています。

 

朝食の代わりに酵素ドリンクを使用してもらいます。1日1食の置き換えなので、比較的実践しやすいです。

 

まとめ

今回は、漢方薬を利用して痩せる「漢方ダイエット」についてご紹介してきました。

 

最後に本記事の内容を振り返ってみましょう。

 

  • ・漢方薬で便秘やむくみ、睡眠不足の改善をすることによってダイエットにつながる
  • ・漢方ダイエットは過度な食事制限や運動をしなくても、太りにくい体質に変えていくことが可能
  • ・漢方ダイエットは副作用やコスト面でのデメリットもある
  • ・漢方薬を飲む際は、飲むタイミングや保管方法に気をつける
  • ・実際は、体質改善と食事管理(ファスティングなど)が重要

 

今回紹介した漢方ダイエットが気になった方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

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この記事の監修薬剤師

運龍堂 佐藤貴繁

略歴

1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
     北海道大学薬学部を卒業
2003年 薬剤師免許を取得
2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
     専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任

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2022/11/30

漢方で痩せたい方必見!ダイエットにおすすめの漢方薬などについて

運動不足や食事の過剰摂取から、体の脂肪が気になる方も多いかと思います。

 

世の中にはさまざまなダイエット方法がありますが、その中の一つである漢方ダイエットについて聞いたことはないでしょうか。

 

漢方ダイエットとは、その名のとおり漢方薬を使ったダイエットで、太りやすい体質から太りにくい体へと改善が可能です。

 

しかしながら、結果が出にくいのも事実です。

 

というのも、基礎代謝が上がっても、その分食べる量も増えてしまっていることが、ほとんどです。

 

つまり、漢方で代謝があがって、健康にはなるが、食事のコントロールを同時にしないと体重としての結果はでにくいです。

 

今回は、まずは一般的な漢方ダイエットの話をして、最後に運龍堂での実際の対応について解説します。

 

まずはそんな漢方ダイエットについて、一般的なお話を以下の内容でご紹介していきます。

 

  • ・漢方ダイエットの特徴
  • ・漢方ダイエットのメリット・デメリット
  • ・漢方ダイエットにおすすめの漢方薬

 

そのほか、漢方薬を使う際に注意するべきことについても紹介していきます。

さまざまなダイエットを試してみたけどダメだったという人は、本記事を参考に漢方ダイエットで体質改善してみてください。

 

漢方ダイエットとは

漢方は生命活動のコントロールに必要な「気・血・水」をバランスよく整えることで、さまざまな症状を抑えることができると考えられています。

 

そのため、代謝に関わる「気」や、栄養を体に循環させる「血」や「水」を、漢方を使って整えることで、痩せやすく太りにくい体を作ることが可能です。

 

また、肥満の原因は食べすぎや運動不足以外にも、睡眠不足やストレスも関わってきます。

 

それらの改善にも漢方薬は有効なので、ダイエットに対して効果的だといえるでしょう。

 

漢方ダイエットにおすすめの漢方薬

続いては漢方ダイエットを行う際におすすめの漢方薬についてご紹介していきます。

 

漢方ダイエットにおすすめとされる漢方薬は以下の5つです。まずは一般的な解説をしていきたいと思います。

 

  • ・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
  • ・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
  • ・大柴胡湯(だいさいことう)
  • ・桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
  • ・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

 

これらの漢方の中には、脂肪を燃焼させる効果があるものや、代謝を高める効果があるものなどさまざまあります。

 

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

防風通聖散には、麻黄(まおう)や山梔子(さんしし)といった生薬が含まれており、これらは脂肪の分解や燃焼を促進する効果があります。

 

そのため、気になるお腹周りなどの脂肪を効率よく落とすことが可能です。

 

また、防風通聖散は脂肪が体内に吸収されるのを防ぐ効果もあり、太りにくい体質作りにも効果を発揮してくれます。

 

このように、防風通聖散は脂肪が気になる方にとっては、とても魅力的な漢方薬といえるでしょう。

 

しかし、授乳中の服用は、薬の成分が母乳から乳児に伝達し、乳児に悪影響を及ぼす可能性があるので、授乳中は防風通聖散の使用は避けましょう。

 

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

防已黄耆湯は、多汗で疲れやすい体質の方に効きやすい漢方薬で、胃腸の働きを助けることによって、余分な水分を体外に放出するのが主な効果となっています。

 

体に水分が溜まっていると、むくみはもちろん、代謝が悪くなることによって肥満の原因にもなります。

 

崩れた水分のバランスを整えてむくみの改善や代謝の改善を行い、最終的には肥満の改善にもつながるでしょう。

 

そのため、体の代謝が悪かったり、むくみが気になったりしている方には、防已黄耆湯を服用するのがおすすめです。

 

大柴胡湯(だいさいことう)

大柴胡湯は、体力があり筋肉質な方が効きやすいとされ、脂質代謝を改善し余分な脂肪を燃焼させる効果があります。

 

そのため、代謝の悪化によって落ちにくくなった体の部位でも痩せさせることができるでしょう。

 

また、大柴胡湯は便秘改善の効果もあるので、肥満改善には持ってこいの漢方薬といえます。

 

そのほか、高血圧や肩こり、頭痛にも効果的で、さまざまな症状に効く万能薬です。

 

ただ、胃腸が弱い方や体力が弱っている方にとっては相性が良くないので、なるべく服用をしないように注意が必要です。

 

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

桃核承気湯は、女性特有の生理トラブルに対して効果的な漢方薬です。

 

主に月経不順や月経困難症、月経痛などの症状に服用するとよいでしょう。

 

また、月経時の精神不安に対しても改善が見込めるといった特徴があります。

 

生理トラブル以外では、便秘の改善効果もあるので肥満の解消にも一役買ってくれます。

 

女性特有のホルモンを整えることで、暴飲暴食などの肥満の原因となる事象も防いでくれます。

 

生理が重い方は、生理中のダイエットは困難になると思うので、桃核承気湯を服用するのがおすすめです。

 

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

当帰芍薬散は、桃核承気湯と同じく女性の生理トラブルに対して効果的な漢方薬です。

 

月経不順や月経困難症などの改善はもちろんですが、むくみの解消効果もあります。

 

むくみが解消されると血行が良くなるので、代謝の上昇にも期待ができます。

 

代謝が上がると、脂肪がつきにくくなるので、太りにくい体づくりが実現できるでしょう。

 

これらの理由から、当帰芍薬散もダイエットに効果的な漢方薬といえます。

 

さて、ここで注意点を記載します。最もダイエットで有名な防風通聖散ですが、使用には注意が必要です。

 

というのも、この防風通聖散には、薄荷が入っています。薄荷は皮膚の表面を冷やすので、そもそも冷え性の人や、秋から冬の寒い間での服用は避けるべきものです。

 

知名度が高く、よく質問を受ける漢方薬ではありますが、運龍堂では使用していません。

 

漢方薬ダイエットのメリット

これまでダイエットにおすすめの漢方薬についてみてきましたが、漢方薬ダイエットには実際どのようなメリットがあるのでしょうか。

 

続いての項目で確認していきましょう。

 

効果

漢方薬は本来、ダイエットのために使用される薬ではなく、体のバランスを整えることでさまざまな症状を改善させるものです。

 

そのため、病気ではないがなんだか調子が悪い、体が重いといった検査で見えにくい不調の改善に長けています。

 

しかし、そのような症状は冷えやむくみ、便秘といった肥満と関係のあるものも多く含まれています。

 

なので、それらを改善することによって代謝が向上するなど、肥満の解消につながる効果が期待できるでしょう。

 

そのため、漢方薬ダイエットは過度な食事制限や運動をしなくても、体質を根本的に改善できるといったメリットがあります。

 

しかし、ダイエットの効果をさらに高めたいのならば、食事制限や運動は必須です。

 

確実に痩せたいのなら、漢方薬と食事制限、運動を組み合わせて効率よくダイエットすることをおすすめします。

 

漢方薬ダイエットのデメリット

漢方薬ダイエットにあるのはメリットだけではありません。

 

漢方薬ダイエットを行ううえで考えられるデメリットは以下の2つです。

 

  • ・リスク・副作用
  • ・コスト

 

それぞれみていきましょう。

 

リスク/副作用

漢方薬といえば、自然由来の生薬を使用していることから、副作用の心配がなくて安心とイメージされる方も多いでしょう。

 

しかし、漢方薬にも副作用は存在します。

 

確かに西洋薬と比べると副作用が現れる頻度は少ないかもしれませんが、決してノーリスクではないことを理解しておかなければなりません。

 

副作用は漢方薬によって異なりますが、皮膚のかゆみのような軽いものから肝機能障害のような重いものまでさまざまです。

 

特に自分の体質に合っていない漢方薬を選んでしまうと、副作用の発生リスクが高まってしまいます。

 

少しでも副作用のリスクを下げるためにも、用法・用量を守り、異常があればすぐに医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

 

コスト

漢方ダイエットを継続して行うにはコストがかかります。

 

また、その人の体質によっては効果が感じづらかったり、そもそも効き目が無かったりということも考えられます。

 

このように、継続して飲み続けるとなると漢方薬にかかるコストを考えないといけません。

 

漢方薬を使う際の注意点

漢方薬を使う際には以下のことに注意する必要があります。

 

  • 自分の体質に合っている漢方薬か
  • 保管方法
  • 飲むタイミング

 

それぞれみていきましょう。

 

自分の体質に合っている漢方薬か

漢方薬は、たとえ同じ症状だとしてもその人の体質によって処方される薬は違ってきます。

 

そのため、自分の体質に合っていない漢方薬ならば、全く効果がなかったり、効果が薄かったりするでしょう。

 

また、体質に合っていない漢方薬は副作用の危険性もあります。

 

漢方薬によって副作用が現れたり、数ヶ月経っても効果が見られなかったりする場合は、速やかに医師か薬剤師に相談するようにしましょう。

 

保管方法

漢方薬の保管方法は、直射日光を避け湿度が高くないところで保管するのが基本です。

 

また、小さいお子さんがいる場合は間違って口に入れないように、お子さんの手が届かないところで保管する必要があります。

 

そのほか、一度開封した漢方薬は二日以内に服用するようにしたり、品質を保つためにほかの容器に入れ替えたりしないようにする必要があります。

 

漢方薬は保管方法を誤ると、その効果は落ちてしまうので気をつけて保管するようにしましょう。

 

飲むタイミング

漢方薬は、食前や食間に服用するのが一般的です。

 

食前は食事の30分〜1時間前で、食間は食後2時間〜3時間程度を指し、決して食事の途中というわけではありません。

 

食後は、胃の中で食べ物と生薬が混ざることによって効果が薄れてしまうのでなるべく避けるようにしましょう。

 

しかし、食前や食間に服用を忘れてしまった場合は、食後であったとしても服用して問題ありません。

 

空腹時よりも効果は薄れてしまいますが、飲まないよりは良いので、臨機応変に対応しましょう。

 

また、飲み忘れたからと一回で二回分を一緒に服用するのはNGです。

 

一日二回服用の薬の服用間隔は6時間以上で、一日三回服用の薬は4時間以上の間隔をあけなければなりません。

 

実際のダイエットについて

最初に記載した通り、漢方による体質改善は、体に良く、ダイエットにもプラスにはなりますが、結果がなかなか出ません。

 

それは基礎代謝が上がっても食べる量が増えれば、体重は変わらないからです。

 

そこで、運龍堂では体質改善とファスティングを併用しています。

 

体質改善では、血流改善と冷えの改善がメインです。また食事の管理としてプチファスティングを実践しています。

 

朝食の代わりに酵素ドリンクを使用してもらいます。1日1食の置き換えなので、比較的実践しやすいです。

 

まとめ

今回は、漢方薬を利用して痩せる「漢方ダイエット」についてご紹介してきました。

 

最後に本記事の内容を振り返ってみましょう。

 

  • ・漢方薬で便秘やむくみ、睡眠不足の改善をすることによってダイエットにつながる
  • ・漢方ダイエットは過度な食事制限や運動をしなくても、太りにくい体質に変えていくことが可能
  • ・漢方ダイエットは副作用やコスト面でのデメリットもある
  • ・漢方薬を飲む際は、飲むタイミングや保管方法に気をつける
  • ・実際は、体質改善と食事管理(ファスティングなど)が重要

 

今回紹介した漢方ダイエットが気になった方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

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この記事の監修薬剤師

運龍堂 佐藤貴繁

略歴

1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
     北海道大学薬学部を卒業
2003年 薬剤師免許を取得
2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
     専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任

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