ジャワ生姜は認知症予防に効く?「バングレン」についても解説
風邪をひいたときや体を温めたいとき、体の抵抗力を高めて元気になりたいときなど、生姜(ショウガ)は有効な食材のひとつです。
日本ではおなじみの食材ですが、世界でもさまざまな生姜が食されています。なかでも、近年優れた健康効果があると注目されているのがインドネシアを中心に食されている「ジャワ生姜」です。
本記事では、ジャワ生姜は日本の生姜とどんな違いがあるのか、配合されている健康成分「バングレン」はどのような効果をもたらすのか、どんな人にジャワ生姜はおすすめなのかなどを詳しく解説していきましょう。
目次
ジャワ生姜とはどんな食材?
ジャワ生姜とは、おもにインドネシアのジャワ島一帯で生産されているショウガ属の一種です。現地では「バングレ」ともよばれ、長年にわたって食されてきた伝統的な食材のひとつです。
ジャワ生姜は一般的な生姜とは異なり、濃い黄色が特徴として見られます。また、香りは強く、特にピリッとした辛味が強いことでも知られています。
日本の生姜と同様、ジャワ生姜にも発汗作用があり、血行を良くする効果があることから、風邪や消化不良、吐き気などの症状に有用なほか、抗酸化作用にも優れ健康維持に有効な食材です。
料理においては、その強い風味からスパイスとして利用されてきた歴史があり、スープやカレー、お茶などに使用されます。また、インドネシアでは伝統的な飲み物としてジャワ生姜を用いた「ジャムウ」などもあります。
ジャワ生姜は日本の生姜に近い風味や見た目をしていることから、同じような植物であると考えられてきましたが、近年の研究においてジャワ生姜特有の健康効果が注目されるようになりました。
ジャワ生姜に含まれる成分「バングレン」とは
近年になってジャワ生姜が漢方のひとつとして注目されるようになったのは、「バングレン」という成分が含まれていることが研究によって明らかになったためです。
「バングレン」とは、ジャワ生姜に含まれる特有の成分で、独特の香りと風味を提供するとともに、さまざまな健康効果ももたらします。
具体的には、抗酸化作用や抗炎症作用、消化促進作用、認知機能改善作用などが挙げられます。特に、認知機能の改善にはニューロンとよばれる脳神経細胞の働きが欠かせませんが、バングレンにはこのニューロンを新生させる効果があります。
ジャワ生姜に含まれるバングレンは、摂取した後の吸収・代謝が特に早く、すぐさま脳内に働きかける効果が見られます。
また、近年のバングレンに関する研究においては、マウスを用いた試験で”てんかん”に対する有用な効果が発見され、今後の実用化が大いに期待されています。
ジャワ生姜はどんな人におすすめ?
さまざまな健康効果が期待できるジャワ生姜ですが、具体的にどういった人に適した食材なのでしょうか。
特におすすめしたい人の特徴をいくつか紹介します。
もの忘れに悩んでいる人
加齢にともなう症状のひとつとして、もの忘れがあります。
たとえば、久しぶりに会った人の名前を思い出せない、テレビに出ている人の名前が出てこない、買い物に出かけたのに目当ての商品を忘れてしまう、外出先にスマホや財布を忘れてきてしまう、などの症状が代表的です。
ジャワ生姜に含まれるバングレンを摂取することで、ニューロンの働きや新生が活発化され、このような症状が少しずつ改善されていく可能性も期待できるでしょう。
認知症が心配な人
加齢によるもの忘れは、年齢とともに徐々に進行していくものです。
しかし、同じような症状が現れる病気のひとつに認知症があります。
認知症と聞くと高齢者に多いイメージをもたれがちですが、若年層であっても発症するケースがあり、病院を受診して初めて気づくケースが少なくありません。
認知症を発症することなく、いつまでも健康に過ごしたい方にこそ、ニューロンの新生を働きかけるジャワ生姜はおすすめです。
仕事の効率や集中力低下に悩んでいる人
仕事が長時間におよぶと集中力が低下したり、効率の効率が落ちてきたりする人も少なくありません。
これにはさまざまな原因が考えられますが、脳の働きが関係している場合にはジャワ生姜を摂取することで悩みを解決できる可能性もあるでしょう。
神経痛に悩まされている人
年齢を重ねていくと、足や手、腰など、体のさまざまな部位に痛みを感じることがあります。
痛みの原因はさまざまで、筋力の衰えや関節の可動域の減少などのほか、感覚神経への刺激によって生じる神経痛もあります。
年齢を重ねても元気な毎日を過ごすためにも、バングレンを継続的に摂取することはおすすめです。
子どもの発達障害が心配な人
生まれた子どもがなかなか言葉を発してくれない、勉強を教えても理解するのに時間がかかる、といった場合、親の立場からすると発達障害なのではないかと不安に感じるものです。
一般の人が症状だけを見て発達障害であるかを判断するのは難しく、専門医に診断してもらうことが大切です。
ジャワ生姜にはニューロンの新生を促す働きもあることから、発達障害への不安がある子どもに対してもおすすめしたい食材のひとつです。
ジャワ生姜で期待できる症状
ジャワ生姜を摂取することで、具体的にどういった症状の予防や改善が期待できるのでしょうか。
認知症
認知症は多くの高齢者を悩ませている疾患のひとつですが、病気の進行を遅らせる対症療法が中心であり、いまだに特効薬は存在しません。
そんななか、近年、ジャワ生姜に含まれるバングレンの研究が盛んに行われるようになりました。
徳島文理大学の研究グループでは、認知行動障害モデルマウスにバングレンを投与した結果、ニューロンの働きを促進する効果と、バングレンの成分が脳内に移行することも突き止めました。
また、ジャワ生姜に含まれるクルクミノイドなどの成分も脳機能に働きかけることが明らかになり、認知症の予防や改善にバングレンが効果を発揮する可能性が示唆されています。
うつ病
うつ病は慢性的なストレスが積み上がって発症するという捉え方をする人も存在しますが、医療分野においては脳神経の働きに問題が生じて発症するという説のほうが一般的です。
認知症のケースと同様に、徳島文理大学の研究グループではうつ病の実験モデルのマウスに対してバングレンを投与した結果、疾患改善につながる研究結果を得ることに成功しました。
うつ病の改善には認知行動療法や、睡眠導入剤・精神安定剤などの向精神薬を使用した治療が一般的ですが、いずれも時間を要する治療方法です。
ジャワ生姜に含まれる成分の研究がさらに進めば、うつ病の治療に優れた効果を発揮する薬が開発される可能性もあるでしょう。
パーキンソン病
パーキンソン病とは重度の神経障害の一種で、脳からの神経伝達がうまくいかず体が思うように動かなくなる病気です。
具体的には、振戦(体の震え)、固縮(体が固くなる)、寡動・無動(動きが遅い)、姿勢反射障害(転倒しやすい)といった症状が見られます。
特にパーキンソン病を発症しやすいのは50歳以上とされていますが、40代以下でも発症する可能性はあります。
うつ病の治療への応用と同様に、ジャワ生姜はパーキンソン病の治療に役立てる研究も始まっています。
脳梗塞
脳梗塞は脳の血管が詰まり、血液が十分に回らなくなった結果、言語障害や運動障害、意識障害などを発症する病気です。
特に高齢者に多く、前兆もなく突然発症するケースがほとんどです。
脳梗塞によって現れる症状は、脳からの神経伝達の障害であることから、ジャワ生姜に含まれる成分について研究が進められればこれらの症状の緩和に役立てられる可能性も出てくるでしょう。
ジャワ生姜エキス配合のサプリ:メモリックについて
引用:https://sagamiyakuhin.jp/supplement
生姜は古くから漢方薬の一種として用いられてきました。実際に現代においても、料理の用途とは別に漢方薬の成分として生姜は広く活用されています。
しかし、今回紹介した「ジャワ生姜」を原料とした薬やサプリメントは決して多くなく、貴重な存在といえます。
日本国内で購入できるジャワ生姜が配合されたサプリメントに、相模薬品の「メモリック」があります。国際特許も取得済の製品であり、自然由来の原料から作られているため安全性にも優れています。
長時間のデスクワークで集中力が途切れがちな人、もの忘れが気になる人、さらには家族の健康が気になる人にもおすすめしたい一品です。
そもそもジャワ生姜は日本国内で手軽に手に入れられるものではなく、生のまま日常的に摂取することは現実的ではありません。
しかし、「メモリック」であればジャワ生姜に含まれるバングレンを高濃度に凝縮しており、水さえあればいつでも手軽に摂取できます。
運龍堂は多種多様なサプリ・漢方薬を提供
日本では近年健康志向の高まりもあり、人生100年時代を迎えようとしています。
そのなかで重要なのは、単に寿命を延ばすだけでなく、健康的で活発に過ごせる体を維持していくことでしょう。
そのために有用なのがサプリメントや漢方薬です。
不足しがちな栄養素を食事だけで補うのは難しい場合も多く、食事を摂りすぎると肥満や高血圧などのリスクも高まります。
サプリや漢方薬はドラッグストアやコンビニ、スーパーなどでも手軽に購入できますが、高い効果を得るためには自分自身に合った製品を選ぶことが大切です。
そのためにも、自分の健康状態を相談できる専門店を利用することがおすすめです。
宮城県仙台市にある運龍堂は、さまざまな漢方を扱う専門店であり、日本全国から多くの注文を受け付けています。
遠方で来店が難しいという場合でも、オンラインによる漢方相談を受け付けており、体の悩みを相談しながら最適な漢方薬やサプリメントを提案してくれます。
もちろん、相談だけでなくオンラインでの注文も可能で、今回紹介したジャワ生姜エキス配合のサプリメント「メモリック」も購入することができます。
まとめ
ジャワ生姜に含まれるバングレンという栄養成分には、抗酸化作用や抗炎症作用、消化促進作用、認知機能改善作用などがあり、脳機能に関する悩みや症状の改善効果が期待されています。
まだまだ研究は始まったばかりですが、マウスを使った実験などからも認知症やうつ病といった症状に対して有用な結果が得られており、今後さらなる研究が進めば医薬品としての実用化も見えてくるでしょう。
生のジャワ生姜を手に入れるのは簡単ではありませんが、ジャワ生姜エキスを豊富に配合したサプリメント「メモリック」は手軽に購入でき、バングレンを効率的に摂取できます。
「メモリック」を含めて自分自身の健康状態に不安がある方は、サプリメントや漢方薬の専門店へ相談することで、最適な製品が見つけられるはずです。
この記事の監修薬剤師
運龍堂 佐藤貴繁
略歴
1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
北海道大学薬学部を卒業
2003年 薬剤師免許を取得
2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任