投稿日:2025.12.04/更新日:2025.12.04

桔梗湯は咳止めに効果ある?効くまでの時間や飲み合わせの注意点も解説

喉の痛みや腫れを伴う咳が出るとき、「桔梗湯(ききょうとう)」の服用を考える方も多いのではないでしょうか。

桔梗湯は古くから喉の症状に使われてきた漢方薬ですが、本当に効果があるのか不安に思う方もいらっしゃいます。

本記事では、漢方薬専門の調剤薬局「運龍堂」が桔梗湯の効果や服用方法、注意点などを詳しく解説します。

桔梗湯はこんな人におすすめ

桔梗湯は、炎症作用や抗菌作用のある生薬「甘草(かんぞう)」と桔梗の2種類から構成されており、喉の痛みや腫れといった症状に有効です。

具体的には、以下のような症状に効果が期待できます。

  • 風邪からくる喉の痛みや腫れ
  • 喉を酷使して痛みを感じる場合
  • 乾燥による喉の炎症
  • 扁桃腺やその周辺の炎症

桔梗湯の咳止めの効果

桔梗湯は、主に喉の炎症を鎮めることを目的としており、炎症が治まることで咳も自然に落ち着くといったメカニズムで咳止めとしての効果も期待できる漢方薬です。

桔梗湯の飲み方と飲むタイミング

漢方薬は、胃の中に食べ物がない状態の方が吸収されやすいとされています。

成人の場合は1日2~3回、食前または食間(食事を終えてから約2~3時間後)での服用が推奨されています。

また、飲むときは十分な量の水かぬるま湯で服用するようにしてください。

桔梗湯の効果が出るまでの時間

桔梗湯の効果が出るまでの時間には個人差があります。

早い方は服用後10~30分で喉の痛みが和らぎ始めますが、数時間かけてじっくりと効果が現れる方もいらっしゃいます。

桔梗湯が効かない場合はどうする?

桔梗湯は喉の炎症に伴う咳には有効ですが、気管支が炎症を起こして激しい咳が出ていたり、乾燥による空咳に悩んでいたりするケースには効果が見込めない場合があります。

5~6回ほど服用しても症状に改善が見られない場合は自己判断せず、早めに医師や薬剤師へご相談ください。

桔梗湯の副作用や飲み合わせの注意点

ドラッグストアなどでも手に入れられることから、気軽に服用できるイメージの強い漢方薬。

しかし漢方薬にも副作用や飲み合わせの注意点があるため、安全に服用するためにも事前に確認しておきましょう。

副作用

桔梗湯には甘草が含まれているため、以下の副作用に注意が必要です。

【主な副作用】

  • 食欲不振や胃の不快感
  • 軟便・下痢
  • 発疹・かゆみ

また、患者様によっては次のような重大な副作用を引き起こすリスクがあります。

  • 偽アルドステロン症:
    むくみ、血圧上昇、低カリウム血症、手足のだるさ・しびれ・つっぱり感
  • ミオパチー:
    脱力、手足のけいれん・しびれ
  • 間質性肺炎:
    息切れ、空せき、発熱
  • 肝機能障害:
    黄疸、だるさ、褐色尿、かゆみ

これらの症状のうち一つでも当てはまる場合はただちに服用を中止し、早急に医師の診察を受けるようにしてください。

飲み合わせの注意点

桔梗湯に含まれる甘草は、過剰に摂取すると偽アルドステロン症のリスクを高める可能性があります。

特に利尿剤や甘草を含む漢方薬(葛根湯など)と併用すると、体内のカリウム排出が促進され、偽アルドステロン症を引き起こすことがあるため注意が必要です。

複数の薬や漢方薬を服用する場合は、必ず医師や薬剤師に相談するようにしてください。

桔梗湯以外で咳止めにおすすめの漢方薬

桔梗湯が合わない場合や喉の痛み以外が原因の咳が出る場合は、以下の漢方薬がおすすめです。

  • 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
    鼻や喉といった気管支の炎症や、痰が絡む咳で透明〜白っぽい痰が多く、冷気や寒さで悪化する咳に有効。
  • 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
    体力が中等度以上で、ゼーゼー・ヒューヒューする喘鳴や激しい咳がある人に向いており、気管支炎や小児ぜんそく、風邪による咳に有効。
  • 柴朴湯(さいぼくとう):気分がふさいで喉や胸に詰まり感・異物感がある人の咳に向いており、気分の不安定さを伴う咳や喘息発作をやわらげたいときに用いられる。
  • 麦門冬湯(ばくもんどうとう):体力が中等度以下で、痰が切れにくい咳や喉の乾燥感、コンコンと続く空咳がある人に向いており、気道を潤して咳を鎮め、喉のイガイガ感も和らげる。
  • 五虎湯(ごことう):体力が中等度以上で、激しい咳やゼーゼーする喘鳴、黄色く粘り気のある痰が絡む人に向いており、肺の熱を冷まし、呼吸を楽にする効果が期待される。
  • 神秘湯(しんぴとう):体力が中等度以上で、痰が少なく息苦しさや胸のつかえ感を伴う咳や喘息に向いており、気管支を広げて呼吸を楽にし、痰を出しやすくする効果が期待される。
  • 竹筎温胆湯(ちくじょうんたんとう):痰が絡んで切れにくい咳が長引いている人や、風邪後に慢性化した咳で体力が落ちてきている人に向いており、黄色〜緑色で粘り気のある痰を伴う咳に効果が期待される。
  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):体力が中等度で、ストレスや不安から喉に何か詰まっているような異物感や咳払いを繰り返す人に向いており、のどのつかえ感や気分のふさいだ咳をやわらげる効果が期待される。
  • 清肺湯(せいはいとう)
    体力が中等度で、粘り気のある黄色っぽい痰を伴う咳が続く人に向いており、痰を切りやすくし、気管支の炎症を抑えることで咳をやわらげる効果が期待される。

運龍堂は症状に合わせたオーダーメイドの漢方薬を提供

つらい咳の症状は人によって異なるため、市販の漢方薬ではなかなか効果が得られないことがあります。

どの漢方薬を選べば良いか迷っている方や、漢方について不安や分からないことがある方は、ぜひ漢方薬専門の調剤薬局「運龍堂」へご相談ください。

運龍堂は漢方専門の薬局として、患者様の症状・体質・生活習慣をもとにオーダーメイドの漢方薬をご提案しています。

ご相談は、対面だけでなくオンラインでの対応も可能なため、遠方の方や外出がつらい方でも気軽にご利用いただけます。

ご自身に適した漢方薬を服用して「つらい咳から少しでも解放されたい」とお悩みの方は、ぜひお気軽に運龍堂までご相談ください。

まとめ

桔梗湯は、喉の痛みや腫れを伴う咳に対して有効とされる漢方薬ですが、患者様の症状や体質によっては思わぬ副作用を引き起こす恐れがあります。

運龍堂では、患者様一人ひとりのお悩みに寄り添い、オーダーメイドの漢方薬を処方させていただきます。

「咳が辛くて毎日が楽しくない」

「自分の咳に合った漢方薬が欲しい」

このようなお悩みのある方は、ぜひお気軽に漢方薬専門の調剤薬局「運龍堂」までご相談ください。

咳の症状を改善し、気持ちよく毎日を過ごしていただくために全力でお手伝いさせていただきます。

この記事の監修薬剤師

運龍堂 佐藤貴繁

略歴

1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
     北海道大学薬学部を卒業
2003年 薬剤師免許を取得
2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
     専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任

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2025/12/04

桔梗湯は咳止めに効果ある?効くまでの時間や飲み合わせの注意点も解説

喉の痛みや腫れを伴う咳が出るとき、「桔梗湯(ききょうとう)」の服用を考える方も多いのではないでしょうか。

桔梗湯は古くから喉の症状に使われてきた漢方薬ですが、本当に効果があるのか不安に思う方もいらっしゃいます。

本記事では、漢方薬専門の調剤薬局「運龍堂」が桔梗湯の効果や服用方法、注意点などを詳しく解説します。

桔梗湯はこんな人におすすめ

桔梗湯は、炎症作用や抗菌作用のある生薬「甘草(かんぞう)」と桔梗の2種類から構成されており、喉の痛みや腫れといった症状に有効です。

具体的には、以下のような症状に効果が期待できます。

  • 風邪からくる喉の痛みや腫れ
  • 喉を酷使して痛みを感じる場合
  • 乾燥による喉の炎症
  • 扁桃腺やその周辺の炎症

桔梗湯の咳止めの効果

桔梗湯は、主に喉の炎症を鎮めることを目的としており、炎症が治まることで咳も自然に落ち着くといったメカニズムで咳止めとしての効果も期待できる漢方薬です。

桔梗湯の飲み方と飲むタイミング

漢方薬は、胃の中に食べ物がない状態の方が吸収されやすいとされています。

成人の場合は1日2~3回、食前または食間(食事を終えてから約2~3時間後)での服用が推奨されています。

また、飲むときは十分な量の水かぬるま湯で服用するようにしてください。

桔梗湯の効果が出るまでの時間

桔梗湯の効果が出るまでの時間には個人差があります。

早い方は服用後10~30分で喉の痛みが和らぎ始めますが、数時間かけてじっくりと効果が現れる方もいらっしゃいます。

桔梗湯が効かない場合はどうする?

桔梗湯は喉の炎症に伴う咳には有効ですが、気管支が炎症を起こして激しい咳が出ていたり、乾燥による空咳に悩んでいたりするケースには効果が見込めない場合があります。

5~6回ほど服用しても症状に改善が見られない場合は自己判断せず、早めに医師や薬剤師へご相談ください。

桔梗湯の副作用や飲み合わせの注意点

ドラッグストアなどでも手に入れられることから、気軽に服用できるイメージの強い漢方薬。

しかし漢方薬にも副作用や飲み合わせの注意点があるため、安全に服用するためにも事前に確認しておきましょう。

副作用

桔梗湯には甘草が含まれているため、以下の副作用に注意が必要です。

【主な副作用】

  • 食欲不振や胃の不快感
  • 軟便・下痢
  • 発疹・かゆみ

また、患者様によっては次のような重大な副作用を引き起こすリスクがあります。

  • 偽アルドステロン症:
    むくみ、血圧上昇、低カリウム血症、手足のだるさ・しびれ・つっぱり感
  • ミオパチー:
    脱力、手足のけいれん・しびれ
  • 間質性肺炎:
    息切れ、空せき、発熱
  • 肝機能障害:
    黄疸、だるさ、褐色尿、かゆみ

これらの症状のうち一つでも当てはまる場合はただちに服用を中止し、早急に医師の診察を受けるようにしてください。

飲み合わせの注意点

桔梗湯に含まれる甘草は、過剰に摂取すると偽アルドステロン症のリスクを高める可能性があります。

特に利尿剤や甘草を含む漢方薬(葛根湯など)と併用すると、体内のカリウム排出が促進され、偽アルドステロン症を引き起こすことがあるため注意が必要です。

複数の薬や漢方薬を服用する場合は、必ず医師や薬剤師に相談するようにしてください。

桔梗湯以外で咳止めにおすすめの漢方薬

桔梗湯が合わない場合や喉の痛み以外が原因の咳が出る場合は、以下の漢方薬がおすすめです。

  • 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
    鼻や喉といった気管支の炎症や、痰が絡む咳で透明〜白っぽい痰が多く、冷気や寒さで悪化する咳に有効。
  • 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
    体力が中等度以上で、ゼーゼー・ヒューヒューする喘鳴や激しい咳がある人に向いており、気管支炎や小児ぜんそく、風邪による咳に有効。
  • 柴朴湯(さいぼくとう):気分がふさいで喉や胸に詰まり感・異物感がある人の咳に向いており、気分の不安定さを伴う咳や喘息発作をやわらげたいときに用いられる。
  • 麦門冬湯(ばくもんどうとう):体力が中等度以下で、痰が切れにくい咳や喉の乾燥感、コンコンと続く空咳がある人に向いており、気道を潤して咳を鎮め、喉のイガイガ感も和らげる。
  • 五虎湯(ごことう):体力が中等度以上で、激しい咳やゼーゼーする喘鳴、黄色く粘り気のある痰が絡む人に向いており、肺の熱を冷まし、呼吸を楽にする効果が期待される。
  • 神秘湯(しんぴとう):体力が中等度以上で、痰が少なく息苦しさや胸のつかえ感を伴う咳や喘息に向いており、気管支を広げて呼吸を楽にし、痰を出しやすくする効果が期待される。
  • 竹筎温胆湯(ちくじょうんたんとう):痰が絡んで切れにくい咳が長引いている人や、風邪後に慢性化した咳で体力が落ちてきている人に向いており、黄色〜緑色で粘り気のある痰を伴う咳に効果が期待される。
  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):体力が中等度で、ストレスや不安から喉に何か詰まっているような異物感や咳払いを繰り返す人に向いており、のどのつかえ感や気分のふさいだ咳をやわらげる効果が期待される。
  • 清肺湯(せいはいとう)
    体力が中等度で、粘り気のある黄色っぽい痰を伴う咳が続く人に向いており、痰を切りやすくし、気管支の炎症を抑えることで咳をやわらげる効果が期待される。

運龍堂は症状に合わせたオーダーメイドの漢方薬を提供

つらい咳の症状は人によって異なるため、市販の漢方薬ではなかなか効果が得られないことがあります。

どの漢方薬を選べば良いか迷っている方や、漢方について不安や分からないことがある方は、ぜひ漢方薬専門の調剤薬局「運龍堂」へご相談ください。

運龍堂は漢方専門の薬局として、患者様の症状・体質・生活習慣をもとにオーダーメイドの漢方薬をご提案しています。

ご相談は、対面だけでなくオンラインでの対応も可能なため、遠方の方や外出がつらい方でも気軽にご利用いただけます。

ご自身に適した漢方薬を服用して「つらい咳から少しでも解放されたい」とお悩みの方は、ぜひお気軽に運龍堂までご相談ください。

まとめ

桔梗湯は、喉の痛みや腫れを伴う咳に対して有効とされる漢方薬ですが、患者様の症状や体質によっては思わぬ副作用を引き起こす恐れがあります。

運龍堂では、患者様一人ひとりのお悩みに寄り添い、オーダーメイドの漢方薬を処方させていただきます。

「咳が辛くて毎日が楽しくない」

「自分の咳に合った漢方薬が欲しい」

このようなお悩みのある方は、ぜひお気軽に漢方薬専門の調剤薬局「運龍堂」までご相談ください。

咳の症状を改善し、気持ちよく毎日を過ごしていただくために全力でお手伝いさせていただきます。

この記事の監修薬剤師

運龍堂 佐藤貴繁

略歴

1977年 北海道生まれ。北海道立札幌南高等学校
     北海道大学薬学部を卒業
2003年 薬剤師免許を取得
2006年 北海道大学大学院薬学研究科生体分子薬学
     専攻博士後期課程を終了後、博士(薬学)取得
2011年 福祉社会法人 緑仙会理事 就任
2012年 杜の都の漢方薬局 運龍堂 開局
2013年 宮城県自然薬研究会会長 就任
2017年 宮城県伝統生薬研究会会長 就任

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