五十肩
五十肩とは
肩関節周囲炎は、肩関節の腱が老化して傷つき、肩の関節部に炎症が起こる病気です。
40〜60歳頃に発症する事が多いため、五十肩や四十肩などとも呼ばれています。
五十肩の種類
典型的な場合は、強い炎症と痛みが起こる急性期を得て、炎症部位が癒着し、肩関節がこわばって、運動障害を起こす慢性期に移行します。
急性期の症状は、通常は2〜4週間程度で治まります。
しかし、慢性期のこわばりや運動障害はしばしば半年〜1年くらい続きます。
五十肩になる原因
関節を構成している骨、軟骨、靱帯や腱などが老化することで、肩関節の周囲に組織に炎症が起きることが原因だと考えられています。
したがって、老化に加え、過度な運動も発症の原因となります。
五十肩の改善方法
痛みが強い急性期には、鎮痛剤の服用や注射をしながら、安静します。
痛みがひどい場合は、三角巾などで固定することもあります。
急性期が過ぎ、慢性期になったら、ホットパック、入浴なで患部を温めたり、運動によって筋肉を強化するリハビリを行なっていきます。
リハビリによって改善しない場合は、手術を行うこともあります。
五十肩に効く漢方薬
肩関節周囲炎の治療では、漢方薬が優れた効果を示します。
肩関節周囲炎の漢方治療は、肩の痛みを和らげ、治癒を促進するので、急性期だけではなく、慢性期にも治療効果が得られます。
よく使われる処方
・紫根製剤:炎症が強い時
・桂枝加朮附湯:慢性化してかなり経過。発汗、尿量減少
・五積散:上半身がほてり、下半身が冷える人の五十肩
・桂枝二越脾湯:比較的急性の痛み、頭痛、発汗
・薏苡仁湯:慢性で治りにくい肩の痛み
・芍薬甘草湯:急激な痛みに頓服的に使用。けいれん性疼痛