低血圧症とは

低血圧は、高血圧と同様にほとんどの場合が、原因不明だが、高血圧のように心臓発作や脳卒中などの合併症を起こす危険性はありません。
従って、たとえ低血圧でも毎日の生活に支障がなければ、特に治療する必要がないです。
しかし、各臓器への血液の補給量が不足した場合は治療が必要となります。
また寝起きが悪い、めまい、頭痛、手足の冷え、肩こり等の症状が強いような時は、漢方薬での治療をお勧めします。

低血圧症になる原因

特定の病気に伴って起こる場合はもありますが、ほとんどが原因とされています。
ただし、血液量が不足したり、心臓のポンプ機能が低下すれば、血圧は下がるので、漢方では貧血を改善したり、自律神経を整えたり、血流改善によってポンプ機能を改善します。

低血圧症に効く漢方薬

漢方薬では、胃腸を整える補中益気湯（ほちゅうえっきとう）、貧血を改善する四物湯（しもつとう）を汎用します。
また貧血の改善としては、牛黄（ごおう）製剤や鹿茸（ろくじょう）製剤も有効です。
牛黄は、血の量を増やすだけでなく、心臓のポンプ機能を改善します。
また蟾酥（せんそ）も心臓のポンプ機能を改善します。

よく使われる漢方
・補中益気湯：貧血気味で、疲れ易く、食欲不振
・四物湯：貧血気味
・当帰芍薬散：冷え性、貧血で、排尿回数が多く、尿量減少
・牛黄製剤：貧血気味で、心臓や肝臓の機能低下
・鹿茸製剤：体力低下や腎臓の機能低下
・蟾酥製剤：心臓のポンプ機能低下、むくみ
・苓桂朮甘湯、半夏白朮天麻湯：頭痛、のぼせ、立ちくらみ、尿量減少