更年期障害による精力衰退とは

40歳代以降の男女の性ホルモン分泌量の低下が原因となる自律神経失調症に似た症候群です。
女性の更年期が有名ですが、男性も男性ホルモンの急激な低下によって、精神的にも身体的にも様々な自覚できる症状が引き起こされます。
このような不定愁訴が見られるようになる状況を「更年期障害」と呼びます。

更年期障害の症状の種類

主な症状としては、身体症状と神経症状があります。
症状は1〜3年ほど続く場合があります。
女性の更年期と違って、積極性に関係する男性ホルモンの低下で、鬱に似た症状が出るので注意が必要です。
女性の更年期障害は、閉経の前後で急激に進むのですが、男性はゆっくりと進行するため、誤診も多いです。

更年期障害｜身体症状

身体症状としては、精力減退、肩こり、めまい、耳鳴り、頭痛、頭重、のぼせ、便秘、胃腸障害、月経痛、関節痛、発汗、手足のしびれ、動悸、息切れなどがありあます。

更年期障害｜神経症状

神経症状としては、ふさぎがちなる、興奮しやすい、イライラする、不安感がある、気分がかわりやすい、不眠などがあります。

更年期障害になる原因

年齢とともに男性ホルモン(テストステロン)が低下によって、性機能低下や精神神経症状などの症状があらわれる疾患です。
（※テストステロンは２０歳〜３０歳がピーク）

テストステロンの主な働きとしては、
1.筋肉や骨を作り、維持する。（体力維持）
2.認知力を高める。（認知症予防）
3.やる気を高める。（うつ病を防ぐ）
4.血管をしなやかを保つ。（動脈硬化予防）

これからの働きをもっているテストステロンの減少が与える影響は、大きく身体、心、性の3つに分類され、様々な症状に関わる。
40代後半から60代の方に多いが、早いと30代後半、一方で高齢だと70代で発症する場合もあります。

更年期障害の改善方法

西洋医学では、更年期障害に対して男性ホルモンを補ったり、精神安定剤を投与するなどの治療を行いますが、十分な結果が得られない時があります。
一方、更年期障害は、漢方が最も得意とする分野の一つです。

更年期障害に効く漢方薬

様々な症状に対して漢方が活用されています。
更年期と言えば、上記の通り、女性の更年期が有名ですが、男女ともに、ホルモン（特に性ホルモン）のバランスが崩れて、様々な症状が引き起こされます。
男性の場合は、活力に関わる男性ホルモン（テストステロン）の減少によって、やる気の低下が引き起こされることがあります。
その結果、大きな問題として、「うつ病」と誤診され、精神剤を服用して、悪化するケースも多いです。
そのため、更年期世代の男性については、特に注意が必要です。

運龍堂で更年期の対応をする場合は、特に「副腎」を意識します。
副腎の機能を改善するのに、補腎薬を使用します。
補腎薬は様々ありますが、代表的なものとして、鹿茸（ろくじょう）と呼ばれる鹿の角があります。

よく使われる漢方
・鹿茸製剤：副腎の機能低下に伴う性ホルモンの減少
・柴胡加竜骨牡蠣湯：睡眠障害、口の中が粘る。便秘傾向