吃逆（きつぎゃく）

「吃逆」（きつぎゃく）は、漢方における用語の一つで、逆流性食道炎や逆流性胃炎といった症状を指します。

一般的には、胃の内容物が逆流して食道や口腔に戻る現象を表します。

吃逆の主な症状は、胃酸や消化液の逆流による胸やけや胃もたれ、口や喉の苦みや酸っぱさを感じることです。

また、咳や喉の痛み、口臭、声のかすれ、食欲不振なども現れる場合があります。 漢方では、吃逆は胃の機能や気の流れの乱れによって引き起こされると考えられています。

そのため、吃逆の改善には胃機能の調整や気の流れを整える漢方薬が使用されることがあります。

代表的な漢方薬としては、補中益気湯（ほちゅうえっきとう）や十全大補湯（じゅうぜんたいほとう）などが挙げられます。これらの漢方薬は、胃の機能を強化し、消化液の分泌を調整する効果が期待されます。

また、胃の気の流れを改善するために、半夏瀉心湯（はんげしゃしんとう）、柴胡加竜骨牡蛎湯（さいこかりゅうこつぼれいとう）や苓桂朮甘湯（りょうけいじゅつかんとう）なども使用されることがあります。

吃逆の症状を改善するためには、食事や生活習慣の改善も重要です。

胃を刺激する食事や飲み物の摂取を控えたり、食事の時間や食事の量を調整することが推奨されます。また、食事後に適度な運動を行ったり、食事の前後に体をリラックスさせることも有効です。