陰陽（いんよう）

陰陽（いんよう）は、漢方や東洋医学において重要な概念であり、自然界や人間の体におけるバランスや相互作用を説明するために用いられます。陰陽は、古代中国の哲学に根ざしており、万物を二つの相反するが補完的な力に分ける考え方です。

陰（イン）は、女性的、受動的、冷たい、柔らかい、陰影、夜などの性質を持つものを指します。一方、陽（ヨウ）は、男性的、能動的、暖かい、硬い、明るい、昼などの性質を持つものを指します。

漢方や東洋医学では、健康は陰陽のバランスが保たれている状態と考えられています。陰陽のバランスが崩れると、体調不良や病気が引き起こされるとされています。漢方薬は、体内の陰陽のバランスを調整し、自然治癒力を高めることで、病気や不調を改善する効果が期待されています。

また、漢方診断では、患者の体質や症状を陰陽の観点から評価します。この評価に基づいて、最適な漢方薬を選択し、病気や不調の改善を目指します。

陰陽の概念は、漢方薬だけでなく、鍼灸や指圧、太極拳などの東洋医学や健康法全般にも適用されており、東洋の伝統的な医学や健康法の基本的な考え方となっています。