陰虚(いんきょ)
「陰虚」とは、漢方医学においてよく用いられる用語の一つで、身体の陰の成分が不足している状態を指します。
陰とは、身体内の水分や栄養素などの成分を意味し、陰虚はこれらの成分が不足している状態を表します。
陰虚は、体液の減少や乾燥などの症状を伴い、一般的には高齢者や女性に多く見られます。
また、ストレスや過労、不規則な生活などによっても引き起こされることがあります。
漢方医学では、陰虚に対して、薬膳食材として、杏仁、百合、亀板(きばん)、甘草などが利用されます。これらの食材には、身体の水分や栄養素を補う作用があり、陰虚による症状を和らげることができます。
また、陰虚に効果のある漢方薬としては、六味地黄丸(ろくみじこうがん)、亀鹿霊仙廣(きろくれいせんこう)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)などがあります。これらの漢方薬には、身体の水分や栄養素を補う効果があり、陰虚による症状を和らげることが期待できます。