調理（ちょうり）

「調理（ちょうり）」とは、漢方において漢方薬を用いて処方を調合することを指します。

具体的には、生薬（漢方薬の原料となる植物や動物の部位）を適切な方法で加工し、抽出・煎じたり、混合したりして薬剤を作り出す工程を指します。

漢方薬は、生薬をそのまま使用する場合もありますが、一般的には調理によって有効成分を抽出し、その効果を最大限に引き出すことが求められます。

以下に漢方薬の調理方法についての詳細を説明します：

1. 抽出：生薬を水やアルコールなどの溶媒に浸して有効成分を抽出する方法です。

漢方薬の中には水に溶けにくい成分もあるため、適切な溶媒を選択することが重要です。

抽出の際には、時間や温度、抽出回数などの条件を調整して最適な抽出効果を得ることが目指されます。

2. 煎じ（せんじ）：抽出した生薬を煮出して薬液を作る方法です。

一般的には、生薬を水に浸してから加熱し、一定時間煮出します。

煎じ方は、生薬の性質や目的に応じて水量や煎じ時間を調整することで、効果的な薬剤を作り出すことができます。

3. 混合・配合：複数の生薬を組み合わせて処方する方法です。

漢方薬は、複数の生薬の組み合わせによってその効果が引き出されることが多いため、適切な生薬の配合が重要です。配合の際には、生薬の性質や相性、目的などを考慮し、適切な割合や量を調整します。