2021/05/05

便秘

一般に便秘というと「排便回数が少ない」ことだけを問題しがちだが、
医学的には、排便回数よりも「いつも快便できず、苦痛がある」ことの方が
問題になる。便秘には大腸がんや子宮筋腫などの何らかの病気の影響で腸が
便を輸送しにくくなっておこる器質性便秘と特別な病気がないのにおこる
機能性便秘に分けられる。器質性便秘の場合は何よりも原因疾患の検査と治療が先決となる。

多くの人が悩む便秘は機能性便秘であり、西洋医学では女性やお年寄りが
長期間服用しにくい作用の強い下剤しかない。これに対して漢方では便秘に
効果のある処方が多く、漢方が得意とする分野である。

◎体力がない、胃腸も弱い(虚証)
・補中益気湯:虚弱体質、体力低下、食欲不振、貧血
・小建中湯、当帰湯:疲労倦怠感、急激な腹痛、血色不良
・桂枝加芍薬湯、大建中湯:胃腸虚弱、冷え、腹痛、やや軽度の便秘
・潤腸湯:体力低下、皮膚乾燥、食欲不振、高齢者

◎体力はふつう(中間証)
・麻子仁丸:多尿、手足の冷え、皮膚の乾燥、高齢者
・乙字湯:痔、出血、女性の陰部のかゆみや疼痛
・大黄甘草湯:食欲不振、常習性便秘全般

◎体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)
・防風通聖散:肥満体、肩こり、胸焼け
・大黄牡丹皮湯、通導散:下腹部に圧痛、唇や爪が暗赤色
・桃核承気湯:下腹部に圧痛、頭痛、肩こり、下半身冷え
・三黄瀉心湯、大承気湯:のぼせ、不安感、胃のつかえ感
・調胃承気湯:腹部の張り、大黄甘草湯が効かない
・大柴胡湯、茵陳蒿湯:みぞおちが固い、腹部の張り、肩こり

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投稿日:2021.05.05/更新日:2021.05.05

便秘

一般に便秘というと「排便回数が少ない」ことだけを問題しがちだが、
医学的には、排便回数よりも「いつも快便できず、苦痛がある」ことの方が
問題になる。便秘には大腸がんや子宮筋腫などの何らかの病気の影響で腸が
便を輸送しにくくなっておこる器質性便秘と特別な病気がないのにおこる
機能性便秘に分けられる。器質性便秘の場合は何よりも原因疾患の検査と治療が先決となる。

多くの人が悩む便秘は機能性便秘であり、西洋医学では女性やお年寄りが
長期間服用しにくい作用の強い下剤しかない。これに対して漢方では便秘に
効果のある処方が多く、漢方が得意とする分野である。

◎体力がない、胃腸も弱い(虚証)
・補中益気湯:虚弱体質、体力低下、食欲不振、貧血
・小建中湯、当帰湯:疲労倦怠感、急激な腹痛、血色不良
・桂枝加芍薬湯、大建中湯:胃腸虚弱、冷え、腹痛、やや軽度の便秘
・潤腸湯:体力低下、皮膚乾燥、食欲不振、高齢者

◎体力はふつう(中間証)
・麻子仁丸:多尿、手足の冷え、皮膚の乾燥、高齢者
・乙字湯:痔、出血、女性の陰部のかゆみや疼痛
・大黄甘草湯:食欲不振、常習性便秘全般

◎体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)
・防風通聖散:肥満体、肩こり、胸焼け
・大黄牡丹皮湯、通導散:下腹部に圧痛、唇や爪が暗赤色
・桃核承気湯:下腹部に圧痛、頭痛、肩こり、下半身冷え
・三黄瀉心湯、大承気湯:のぼせ、不安感、胃のつかえ感
・調胃承気湯:腹部の張り、大黄甘草湯が効かない
・大柴胡湯、茵陳蒿湯:みぞおちが固い、腹部の張り、肩こり

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