2021/05/05

湿疹・皮膚炎群

※2021年6月更新
【一般的な説明】

湿疹・皮膚炎群の中で、最も多いのは急性湿疹の典型(尋常性湿疹とも呼ぶ)で、
急性で様々な症状が見られます。
いわゆる「湿疹」と言うのは、この急性湿疹を指します。

その他、皮脂の分泌異常などが関係する「脂漏性湿疹」や
物理的刺激やアレルギーによる「接触皮膚炎」などもよく見られます。
(アトピー性皮膚炎については、こちら)。

また原因が不明で、慢性的に皮膚症状が現れる場合は、慢性湿疹とも呼ばれます。

西洋医学として、尋常性湿疹や接触皮膚炎などの急性の多くは、
ステロイド剤を使用することで短期間で治療する事が出来る。
さらに、かゆみが強ければ、抗ヒスタミン剤を併用することで改善します。

しかし、慢性化した場合は、ステロイド剤を段階的に強くする必要があり、
副作用もあるため、このようなケースでは漢方薬の併用が大変有効となります。

また急性湿疹を繰り返すような時でも、体質改善に漢方薬が有効です。
様々な原因や体質改善によって、発症しにくい状況を作り出します。

※乾燥型
◎体力がない、胃腸も弱い(虚証)
黄耆建中湯:疲労感、寝汗を伴う
当帰飲子:皮膚乾燥、強い痒み、老人、虚弱体質

◎体力はふつう(中間証)
十味敗毒湯:化膿症、紅斑(皮膚の赤味)、強い痒み
温清飲:皮膚乾燥、のぼせ、手足のほてりを伴う

◎体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)
清上防風湯:便秘がち、のぼせ、熱感、赤ら顔
黄連解毒湯:のぼせ、イライラ、不安等を伴う
葛根湯:肩こり、顔や頭の湿疹、強い炎症と痒み

※湿潤型
桂枝黄耆湯:越婢加朮湯と同様の症状で、体力のないもの(虚証)
越婢加朮湯:口渇、発汗量が多い。尿量減少(中間証)
消風散:痒みが強い、熱感がある(実証)

【運龍堂の実際の運用例】
皮膚の疾患についても、原因によって使う処方は様々ですが、
最初に確認するのは、腸内環境です。
それは、腸内環境と皮膚、そして肺の関係が深いからです。

便通が乱れている場合は、腸内環境の改善に努めます。
便秘であれば麻子仁丸、軟便傾向であれば、人参湯五苓散を汎用します。
必要に応じて、ファスティングを推奨しています。
(ファスティングの詳細はこちら。)

また、呼吸が乱れている場合は、蟾酥(センソ)製剤や
鮫玉とも呼ばれるスクアレンを使用します。
スクアレンは、外用としても優れております。
(スクアレンは元々、肌の医薬品でした。詳細はこちら

なお、急性症状には、荊防敗毒散を汎用します。
特に、東洋薬行の荊防敗毒散はお勧めです。

一方で、慢性的に皮膚の症状が現れやすい場合には、
鹿茸(ろくじょう)製剤も使用します。
鹿茸は免疫を改善するとともに、腸にも良いからです。

電話相談

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投稿日:2021.05.05/更新日:2021.06.05

湿疹・皮膚炎群

※2021年6月更新
【一般的な説明】

湿疹・皮膚炎群の中で、最も多いのは急性湿疹の典型(尋常性湿疹とも呼ぶ)で、
急性で様々な症状が見られます。
いわゆる「湿疹」と言うのは、この急性湿疹を指します。

その他、皮脂の分泌異常などが関係する「脂漏性湿疹」や
物理的刺激やアレルギーによる「接触皮膚炎」などもよく見られます。
(アトピー性皮膚炎については、こちら)。

また原因が不明で、慢性的に皮膚症状が現れる場合は、慢性湿疹とも呼ばれます。

西洋医学として、尋常性湿疹や接触皮膚炎などの急性の多くは、
ステロイド剤を使用することで短期間で治療する事が出来る。
さらに、かゆみが強ければ、抗ヒスタミン剤を併用することで改善します。

しかし、慢性化した場合は、ステロイド剤を段階的に強くする必要があり、
副作用もあるため、このようなケースでは漢方薬の併用が大変有効となります。

また急性湿疹を繰り返すような時でも、体質改善に漢方薬が有効です。
様々な原因や体質改善によって、発症しにくい状況を作り出します。

※乾燥型
◎体力がない、胃腸も弱い(虚証)
黄耆建中湯:疲労感、寝汗を伴う
当帰飲子:皮膚乾燥、強い痒み、老人、虚弱体質

◎体力はふつう(中間証)
十味敗毒湯:化膿症、紅斑(皮膚の赤味)、強い痒み
温清飲:皮膚乾燥、のぼせ、手足のほてりを伴う

◎体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)
清上防風湯:便秘がち、のぼせ、熱感、赤ら顔
黄連解毒湯:のぼせ、イライラ、不安等を伴う
葛根湯:肩こり、顔や頭の湿疹、強い炎症と痒み

※湿潤型
桂枝黄耆湯:越婢加朮湯と同様の症状で、体力のないもの(虚証)
越婢加朮湯:口渇、発汗量が多い。尿量減少(中間証)
消風散:痒みが強い、熱感がある(実証)

【運龍堂の実際の運用例】
皮膚の疾患についても、原因によって使う処方は様々ですが、
最初に確認するのは、腸内環境です。
それは、腸内環境と皮膚、そして肺の関係が深いからです。

便通が乱れている場合は、腸内環境の改善に努めます。
便秘であれば麻子仁丸、軟便傾向であれば、人参湯五苓散を汎用します。
必要に応じて、ファスティングを推奨しています。
(ファスティングの詳細はこちら。)

また、呼吸が乱れている場合は、蟾酥(センソ)製剤や
鮫玉とも呼ばれるスクアレンを使用します。
スクアレンは、外用としても優れております。
(スクアレンは元々、肌の医薬品でした。詳細はこちら

なお、急性症状には、荊防敗毒散を汎用します。
特に、東洋薬行の荊防敗毒散はお勧めです。

一方で、慢性的に皮膚の症状が現れやすい場合には、
鹿茸(ろくじょう)製剤も使用します。
鹿茸は免疫を改善するとともに、腸にも良いからです。

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