2021/05/05

気管支喘息

気管支喘息は、気管や気管支などの気道が何らかの原因によって過敏反応
するようになり、発作性に気道が急激に収縮して狭まり、呼吸困難に陥る病気である。
発作が収まれば、気道はもとの状態に戻る。アレルギーなど、体質によっておこるものは、
アトピー性喘息と呼ばれる。また風邪や気管支炎、大気汚染など、外部からの要因で
おこるもは、感染性喘息と呼ばれる。どちらのタイプでも、心理的な要因がかなり
絡んでいるため、「喘息は心身症の一種である」と捉える事も出来る。

激しい喘息発作が見られる場合は、生命の危険もあるため、気管支炎拡張剤や
ステロイド剤などの速攻的な西洋薬による治療を優先する。また軽い喘息発作が
決まった時間におこるような場合は、漢方薬の単独か西洋薬と漢方薬の併用療法を行う。

西洋薬と漢方薬の併用する場合、ステロイド剤との併用は大変効果的である。
一方、気管支炎拡張剤の一種であるβ刺激剤は作用が非常に強いため、併用しても
漢方薬の効果が発揮されにくくなるため、併用は出来るだけ避ける必要がある。

◎発作時/体力がない、胃腸も弱い(虚証)
・苓桂姜味辛夏仁湯:水溶性鼻汁、冷え性、疲労感、胃腸虚弱
・麻黄附子細辛湯:老人、虚弱体質、悪寒、喉の痛み、多尿

◎発作時/体力はふつう(中間証)
・神秘湯:咳や喘息で呼吸困難
・小青竜湯:喘鳴、倦怠感、発熱、頭重感

◎発作時/体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)
・五虎湯:主に小児の喘息。呼吸困難、口渇、発汗
・麻杏甘石湯、大青竜湯:喘鳴、呼吸困難、口渇、発汗、悪寒

◎非発作時/体力がない、胃腸も弱い(虚証)
・麦門冬湯:激しい咳、大量の膿性痰。疲れ易い
・八味地黄丸、蘇子降気湯:下腹部の弱い抵抗と圧痛。下肢の冷え

◎非発作時/体力はふつう(中間証)
・清肺湯、滋陰至宝湯:多量の膿性痰。喉の痛みや違和感。声枯れ
・柴陥湯、参蘇飲:胸痛、食欲不振、微熱、胸脇苦満感

◎非発作時/体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)
・柴朴湯、半夏厚朴湯:神経質、喉の違和感、口中の苦み、倦怠感
・ 小柴胡湯合麻杏甘石湯:柴朴湯、半夏厚朴湯の証で、胸脇苦満感が強い。

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投稿日:2021.05.05/更新日:2021.05.05

気管支喘息

気管支喘息は、気管や気管支などの気道が何らかの原因によって過敏反応
するようになり、発作性に気道が急激に収縮して狭まり、呼吸困難に陥る病気である。
発作が収まれば、気道はもとの状態に戻る。アレルギーなど、体質によっておこるものは、
アトピー性喘息と呼ばれる。また風邪や気管支炎、大気汚染など、外部からの要因で
おこるもは、感染性喘息と呼ばれる。どちらのタイプでも、心理的な要因がかなり
絡んでいるため、「喘息は心身症の一種である」と捉える事も出来る。

激しい喘息発作が見られる場合は、生命の危険もあるため、気管支炎拡張剤や
ステロイド剤などの速攻的な西洋薬による治療を優先する。また軽い喘息発作が
決まった時間におこるような場合は、漢方薬の単独か西洋薬と漢方薬の併用療法を行う。

西洋薬と漢方薬の併用する場合、ステロイド剤との併用は大変効果的である。
一方、気管支炎拡張剤の一種であるβ刺激剤は作用が非常に強いため、併用しても
漢方薬の効果が発揮されにくくなるため、併用は出来るだけ避ける必要がある。

◎発作時/体力がない、胃腸も弱い(虚証)
・苓桂姜味辛夏仁湯:水溶性鼻汁、冷え性、疲労感、胃腸虚弱
・麻黄附子細辛湯:老人、虚弱体質、悪寒、喉の痛み、多尿

◎発作時/体力はふつう(中間証)
・神秘湯:咳や喘息で呼吸困難
・小青竜湯:喘鳴、倦怠感、発熱、頭重感

◎発作時/体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)
・五虎湯:主に小児の喘息。呼吸困難、口渇、発汗
・麻杏甘石湯、大青竜湯:喘鳴、呼吸困難、口渇、発汗、悪寒

◎非発作時/体力がない、胃腸も弱い(虚証)
・麦門冬湯:激しい咳、大量の膿性痰。疲れ易い
・八味地黄丸、蘇子降気湯:下腹部の弱い抵抗と圧痛。下肢の冷え

◎非発作時/体力はふつう(中間証)
・清肺湯、滋陰至宝湯:多量の膿性痰。喉の痛みや違和感。声枯れ
・柴陥湯、参蘇飲:胸痛、食欲不振、微熱、胸脇苦満感

◎非発作時/体力は比較的ある、胃腸も丈夫(実証)
・柴朴湯、半夏厚朴湯:神経質、喉の違和感、口中の苦み、倦怠感
・ 小柴胡湯合麻杏甘石湯:柴朴湯、半夏厚朴湯の証で、胸脇苦満感が強い。

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